2018年06月11日
IPO(新規公開株)って何?
会社の同僚や主婦の会話でこんな言葉が出てきました。「IPOで儲かったよ。」「次、あの会社がIPOで上場するらしい。」って。投資や株の話ですがそもそも、IPOってなんでしょうか?
IPO(新規公開株)とは
IPOとは英語で「Initial Public Offering」といい、それぞれの単語の頭文字をとって「アイ・ピー・オー」と呼びます。
IPOは企業が株式を新たに株式市場に上場し、投資家に売買できるようにすることを言います。
企業がIPOをする目的
株式市場に新規に上場する企業は、大きく分けて次の2つの目的があります。
- 資金調達のため
- 知名度・信用度を増すため
資金調達のため
上場する企業を見ると、設立して日が浅い企業が大半です。ベンチャー企業であったり、将来性のある事業を行っていく上では実績が乏しいうちは赤字となっている企業もままあります。
金融機関も融資して事業を続けていくには担保を取ったうえで貸し出しますし、赤字が続く企業にそう簡単に融資を続けてくれるはずもありません。
そして、融資には審査も含め、時間がかかりますので、その間に企業は立ち行かなくなっては元も子もありません。
そんな問題を解決する方法がIPOです。企業は、IPOに際して公募増資という形で投資家から資金を集めます。集めたお金は、銀行からの融資のように返済義務はありません。企業側も集めたお金を経営のために使えるようになるのです。
【公募増資(こうぼぞうし)】公募増資とは、新しい株式を発行するに当たり、不特定かつ多数の投資家に対して取得の申し込みを勧誘すること。公募増資の目的は、設備投資などの資金を広く一般投資家から集めるために行われる。
知名度・信用度を増すため
IPOを行うことで生まれるメリットが、知名度の向上です。2018年4月20日に東証マザーズに上場したHEROZ。人工知能(AI)を使った将棋AIの会社ですが、4月23日まで初値が付かず、公開価格(4500円)の約10.9倍となる4万9000円の初値を付け話題になりました。
このようにニュースに取り上げられると企業の知名度上がります。当然社会的にも上場している企業だからと一般的な信用度も増すことになります。
ただ、どんな企業でもIPOを行って資金調達が可能になるわけではありません。株式を投資家に売る証券会社や証券取引所の厳しい審査を経て認められた企業だけが、上場を果たせるのです。
IPOした企業は、上場することで売り上げや利益などIRを公開するのでより取引先の安心感につながります。
逆に、上場後はキャピタルゲイン(株式売却益)を得ることを目的に株主になる投資家が現れるため、株価がが下がると、より株価を上げるような要求を求める場合があります。そのため、経営側は中長期的な企業の成長戦略というものが果たしにくくなるのも事実です。株式を公開することで、敵対的株主が経営に参加する可能性もあることから、企業の経営が必ずしも思った通りになるかといえばそうでもありません。
【IR(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)】IRとは、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報するための活動を指します。
タグ:IPO
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