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2016年05月30日

562話 単身赴任

2DKのマンション

龍之介にはやや贅沢な広さだが、その8割りは会社持ちなので、

実質1万ほどの家賃はとてもリーズナブルだ。


本社に勤務し始めて、あっという間に2週間がたった。

仕事の量が流石に多く、しかも、時間に厳しく、スピードが要求される。

工場ではないが、それに似た機械との戦いを彷彿させる。


龍之介の悩みは睡眠を取る時間。

夜勤専任となり、寝る時間が未だ身体にしみついていない。


隔週で家族の待つ自宅に帰宅しているが、いつ寝ていいのやら

寝ないといけないのやら悩みどころだ。



「お父さん 土曜日は何時に着く。」

あずきからラインでのメッセージ揺れるハート


「7時くらいだよ。」

龍之介はあずきに会うのを楽しみに高速をとばした。

         >信号交通ルールは守りましょう



龍之介は丁度7時に自宅のある団地の敷地に到着した。

すると集会所の片隅に小さな女の子がポツンと一人で立っている。


龍之介は一目でその子があずきだと分かった。


「どうしたのあずき。乗んなよわーい(嬉しい顔)



「いや、お父さんが7時に帰ってくるっていうから・・・揺れるハート



それは、大好きな彼氏を待つデートの時のようにとてもわくわく、

そして、そわそわして予定時間より早く家を出て待っていたのだろう。



家に入るやいなや、あずきは龍之介に抱き着いた。


「お父さん お姫様だっこしてハートたち(複数ハート)



こんなあずきは、もう小学校5年生である。





         







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