新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2022年05月10日
【レビュー】『バビロンの大富豪』〜「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか ジョージ・S・クレイソン
本書『バビロンの大富豪』はアメリカ人のジョージ S クレイソンによって書かれた「蓄財哲学」・自己啓発の名著です。題名のバビロンとは、およそ3000年前に存在した史上最も裕福な都市のことです。この都市がいかにして裕福な都市になったのか、その答えを本書は物語形式で書かれています。
本書を簡単にまとめると、富を築くには大別すると三つのステップがあります。それは労働してお金を稼ぎ、貯蓄して、その貯蓄したお金を働かせるという3ステップです。
まず、労働してお金を稼ぐ、というステップは勤勉な日本人なら難なくクリアできているでしょう。次の貯蓄のステップは、かなり難しいものです。本書の教えでは、「収入の1/10を蓄えなさい」とあります。消費意欲が旺盛な20代30代にとっては、かなり禁欲的な生活が求められます。
それでも、この貯蓄が重要で、収入が入ってきた分を支出してしまうと、当然ながら手元に残るお金はありません。富は増えていきません。
これは年収一千万円の人でも同じことです。収入が1千万円入ってきてもその全部を使ってしまったら、永遠に富は実は築かれません。だから、この「収入の1/10を蓄えること」が大切なのです。そして最後に、これまでの「貯蓄したお金を働かせる」ステップに入ります。
すなわち、貯蓄したお金を人や企業・国に融資・投資するのです。そうすれば、元手の資金が「利子・利息・配当金」などの形となって、自分自身のところに帰ってくることになります。このようにして、富は徐々に勢いを増しながら築かれるようになるのです。
本書は富を築くために必要な要素である「勤勉」「蓄財」「お金の知恵」を非常に感動的なストーリーで解説されており、まさに万人にお勧めできる名著です。
勤勉に働き、きちんと蓄財し、お金を働かせることができたなら、必ずやあなたも資産家の仲間入りができるでしょう。