2015年12月14日
今思うと。ターニングポイントとなった「Lovers」(「House of Flying Daggers」「十面埋伏」)
http://www.cinematoday.jp/page/A0000688
大ヒットした『HERO』のスタッフチームが放つアクション超大作『LOVERS』。カンヌでは観客の絶賛を浴び、中国では『HERO』をしのぐヒットをとばし続けている。チャン・イーモウ監督の演出の素晴らしさも、もちろんだが、この作品の要は主演の金城武。圧倒的な存在感で観るものの目をくぎ付けにする。ストーリー設定では短期間で女心を奪っていく役柄だが、観客もまさに同じ気持ち。ストーリーの進行とともに金城武の魅力に心を奪われていく。その金城武に撮影中の秘話など、いろいろな話を聞くことができた。
Q:今回の撮影はかなり大変だったのでは?
後で考えると大変だったのかもしれませんが、撮影中は別に感じませんでした。やるしかないと思っていましたので(笑)。撮影の時はいつもそうですが、つらいと思うことはないですね。とにかく撮影することしか頭にないので。
Q:チャン・イーモウ監督には、かなり信頼をよせられているようですが?
チャン・イーモウ監督は役者の経験もあるので、役者の気持ちがよくわかっていると思います。役者を信用して、まかせてくれます。どうしたらテイク数が少なく撮れるのかもちゃんと計算している人です。とにかく撮影の進行がすべて計算の元に動いているんです。
Q:監督は「愛に理由はない」とおっしゃったそうですが金城さんご自身、愛の定義はありますか?
もちろん、愛に理由なんてないと思います。監督のその言葉には納得ができます。もし、仮に自分自身が、あのような状況下で3日で愛が生まれるかどうかと問われれば、それは可能性としてありえることでしょう。
Q:ラブシーンはどうでした?
痛かったんです(笑)。カメラがまわっている時は忘れていますが、外でのラブシーンだから、石や乾いた草などで背中がごつごつしていて、実際はそんなにロマンチックではないんです(笑)。
Q:撮影中にけがをされたそうですが。
実は靱帯(じんたい)を2本切っています。ケガをしたのはショックでしたが、すぐに気持ちを切り替えました。撮影に入って3か月目でしたが、監督もケガの後は座りのシーンを撮るなどして対応してくれました。座っているシーンはだいたいケガの後にとったものです。冒頭にチャン・ツィイー演じる“小妹”とからむシーンで、僕は座って彼女とやりとりをするのですが、あのシーンは、まさにケガの後に撮影したものです。
Q:「LOVERS」では特に弓矢を構えるシーンが印象に残っているのですが、今回に限らず金城さんはいつもアクションシーンがかっこいいですね。なにか参考にされている人、もしくは資料などありますか?
かっこいい?(笑) そうですか? アクションについてはアクション監督の指示のとおりに動いているだけです。気をつけているのは逆に、いままでの誰かのマネにならないようにすることです。
Q:今回の撮影では本物の刀を使ったそうですが……。
そう、本物です。あの刀は重いし、冷たいし、刃にノコギリのようなギザギザがはいってはいるのですが、実際に人にあたったら切れると思います。役者と直接からむアクションは、とにかく気をつかいました。けがをさせたら大変ですから。だから監督に申し出て、なるべく役者とアクションをするシーンは減らしてもらったんです(笑)。スタントマンさんはよけるのがうまいですから(笑)。
Q:「LOVERS」はカンヌに出品されましたが、実際にカンヌへ行かれていかがでした?
僕自身この作品を初めて観たのがカンヌでした。自分の出ている作品はいつもそうですが、客観的には観られません。レッドカーペットを歩いている時は何か、こう……浮いた感じというか……気分的には舞い上がっていたと思います(笑)。とにかく、すごくたくさんの人たちで、作品を観終わった後の反応もすごく良かったです。
Q:チャン・ツィイーさんやアンディ・ラウさんとは撮影の合間などにコミュニケーションをとられていましたか? 特にアンディさんとは恋敵の役なので、仲はよかったのでしょうか?
みんな、仲は良かったです。撮影の合間にはバーベキューをしたり、結構和やかな雰囲気で、たのしかったですよ。
Q:役者さんによっては役柄を引きずる人がいるので……。相手役の方に恋をしたりとか……。
(笑)僕はそういったタイプではありませんね。仕事は仕事です。
Q:以前に製作者の側になりたいと、おっしゃったことがありますが、今でもその気持ちにかわりはないですか?
ものを作っていくということに興味はありますが、今は特にそういった気持ちは強くありません。役者一筋というのもおかしいけれど今は役者として、できる限りのことをしたいと思っています。もし、そのような機会があるとしたらそれは、もっとずっと先のことでしょう。
Q:今回の作品ではまた、一段と身体が締まって見えましたが、何か体力づくりをされましたか?
なにもしていないです。やせただけなんじゃないですか? もともと、スポーツジムにはあまり行きませんし。行ったとしても半年に1度、1時間ぐらいです(笑)。
Q:金城さんは大スターであるにもかかわらずスキャンダルがあまり、ありませんね。特に気を使っているのですか?
僕は特になにも気にしてはいません。普段も自然にやりたいことをやって生活をしているだけです。でも、友人は気をつかってくれているかもしれないですね。何か約束をする時も人込みをさけてくれたり、家の中だったりします。
Q:次回作『ターンレフト ターンライト』について少しお聞かせください
ラブコメディなんです。恋する2人のすれ違いを描いた物語。とてもかわいらしい映画ですよ。同じ所に住んでいるのにお互いにまったく気が付かない。ああいったすれ違いは気がつかないだけで、実生活でもよくあることなんじゃないでしょうか。ラブストーリーなのですが、すれ違いを描いているので、相手役の役者さんとはあまりからまなかったりして不思議な撮影でした。
40分間という長い時間のインタビューにもかかわらず笑顔で丁寧に質問に応じてくれる姿には誠実な人柄がうかがえた。日本や海外を行ったり来たりする彼は現在、生活の拠点は特にどこと決めている訳ではないらしいがそこがまた、カッコイイ。スポーツジムに半年に1度しか行かないということにすら、好感度を高めてしまうのは、“スターなのに自然なふるまい”に魅力を感じるからではないか。日本に来た時には、千葉の九十九里へ行ったりすることもあるそうだがそれはいったいつなのか見当もつかない。そのつかみどころのなさもまた、魅力のひとつだろう。
『LOVERS』は8月28日より丸ノ内ルーブルほか全国にて公開。
大ヒットした『HERO』のスタッフチームが放つアクション超大作『LOVERS』。カンヌでは観客の絶賛を浴び、中国では『HERO』をしのぐヒットをとばし続けている。チャン・イーモウ監督の演出の素晴らしさも、もちろんだが、この作品の要は主演の金城武。圧倒的な存在感で観るものの目をくぎ付けにする。ストーリー設定では短期間で女心を奪っていく役柄だが、観客もまさに同じ気持ち。ストーリーの進行とともに金城武の魅力に心を奪われていく。その金城武に撮影中の秘話など、いろいろな話を聞くことができた。
Q:今回の撮影はかなり大変だったのでは?
後で考えると大変だったのかもしれませんが、撮影中は別に感じませんでした。やるしかないと思っていましたので(笑)。撮影の時はいつもそうですが、つらいと思うことはないですね。とにかく撮影することしか頭にないので。
Q:チャン・イーモウ監督には、かなり信頼をよせられているようですが?
チャン・イーモウ監督は役者の経験もあるので、役者の気持ちがよくわかっていると思います。役者を信用して、まかせてくれます。どうしたらテイク数が少なく撮れるのかもちゃんと計算している人です。とにかく撮影の進行がすべて計算の元に動いているんです。
Q:監督は「愛に理由はない」とおっしゃったそうですが金城さんご自身、愛の定義はありますか?
もちろん、愛に理由なんてないと思います。監督のその言葉には納得ができます。もし、仮に自分自身が、あのような状況下で3日で愛が生まれるかどうかと問われれば、それは可能性としてありえることでしょう。
Q:ラブシーンはどうでした?
痛かったんです(笑)。カメラがまわっている時は忘れていますが、外でのラブシーンだから、石や乾いた草などで背中がごつごつしていて、実際はそんなにロマンチックではないんです(笑)。
Q:撮影中にけがをされたそうですが。
実は靱帯(じんたい)を2本切っています。ケガをしたのはショックでしたが、すぐに気持ちを切り替えました。撮影に入って3か月目でしたが、監督もケガの後は座りのシーンを撮るなどして対応してくれました。座っているシーンはだいたいケガの後にとったものです。冒頭にチャン・ツィイー演じる“小妹”とからむシーンで、僕は座って彼女とやりとりをするのですが、あのシーンは、まさにケガの後に撮影したものです。
Q:「LOVERS」では特に弓矢を構えるシーンが印象に残っているのですが、今回に限らず金城さんはいつもアクションシーンがかっこいいですね。なにか参考にされている人、もしくは資料などありますか?
かっこいい?(笑) そうですか? アクションについてはアクション監督の指示のとおりに動いているだけです。気をつけているのは逆に、いままでの誰かのマネにならないようにすることです。
Q:今回の撮影では本物の刀を使ったそうですが……。
そう、本物です。あの刀は重いし、冷たいし、刃にノコギリのようなギザギザがはいってはいるのですが、実際に人にあたったら切れると思います。役者と直接からむアクションは、とにかく気をつかいました。けがをさせたら大変ですから。だから監督に申し出て、なるべく役者とアクションをするシーンは減らしてもらったんです(笑)。スタントマンさんはよけるのがうまいですから(笑)。
Q:「LOVERS」はカンヌに出品されましたが、実際にカンヌへ行かれていかがでした?
僕自身この作品を初めて観たのがカンヌでした。自分の出ている作品はいつもそうですが、客観的には観られません。レッドカーペットを歩いている時は何か、こう……浮いた感じというか……気分的には舞い上がっていたと思います(笑)。とにかく、すごくたくさんの人たちで、作品を観終わった後の反応もすごく良かったです。
Q:チャン・ツィイーさんやアンディ・ラウさんとは撮影の合間などにコミュニケーションをとられていましたか? 特にアンディさんとは恋敵の役なので、仲はよかったのでしょうか?
みんな、仲は良かったです。撮影の合間にはバーベキューをしたり、結構和やかな雰囲気で、たのしかったですよ。
Q:役者さんによっては役柄を引きずる人がいるので……。相手役の方に恋をしたりとか……。
(笑)僕はそういったタイプではありませんね。仕事は仕事です。
Q:以前に製作者の側になりたいと、おっしゃったことがありますが、今でもその気持ちにかわりはないですか?
ものを作っていくということに興味はありますが、今は特にそういった気持ちは強くありません。役者一筋というのもおかしいけれど今は役者として、できる限りのことをしたいと思っています。もし、そのような機会があるとしたらそれは、もっとずっと先のことでしょう。
Q:今回の作品ではまた、一段と身体が締まって見えましたが、何か体力づくりをされましたか?
なにもしていないです。やせただけなんじゃないですか? もともと、スポーツジムにはあまり行きませんし。行ったとしても半年に1度、1時間ぐらいです(笑)。
Q:金城さんは大スターであるにもかかわらずスキャンダルがあまり、ありませんね。特に気を使っているのですか?
僕は特になにも気にしてはいません。普段も自然にやりたいことをやって生活をしているだけです。でも、友人は気をつかってくれているかもしれないですね。何か約束をする時も人込みをさけてくれたり、家の中だったりします。
Q:次回作『ターンレフト ターンライト』について少しお聞かせください
ラブコメディなんです。恋する2人のすれ違いを描いた物語。とてもかわいらしい映画ですよ。同じ所に住んでいるのにお互いにまったく気が付かない。ああいったすれ違いは気がつかないだけで、実生活でもよくあることなんじゃないでしょうか。ラブストーリーなのですが、すれ違いを描いているので、相手役の役者さんとはあまりからまなかったりして不思議な撮影でした。
40分間という長い時間のインタビューにもかかわらず笑顔で丁寧に質問に応じてくれる姿には誠実な人柄がうかがえた。日本や海外を行ったり来たりする彼は現在、生活の拠点は特にどこと決めている訳ではないらしいがそこがまた、カッコイイ。スポーツジムに半年に1度しか行かないということにすら、好感度を高めてしまうのは、“スターなのに自然なふるまい”に魅力を感じるからではないか。日本に来た時には、千葉の九十九里へ行ったりすることもあるそうだがそれはいったいつなのか見当もつかない。そのつかみどころのなさもまた、魅力のひとつだろう。
『LOVERS』は8月28日より丸ノ内ルーブルほか全国にて公開。
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