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【リスボンへの夜行列車】

リスボンへの夜行列車

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物語の主人公は定年間近のギムナジウム教師・グレゴリウス。
古典文献学を教えていて、ギリシア語、ラテン語、ヘブライ語に精通し、
聖書や古典に対する深い知識から、皆に「ムンドゥス(世界)」と敬意を込めた異名で呼ばれる男だ。

まるで古典の中に生きているように、「現代語」の会話さえ苦手な彼が、
偶然であった女性が残したただ一つの言葉「ポルトゥゲーシュ(ポルトガル語)」の響きに導かれて、一冊の本にたどり着く。

リスボンの医者アマデウ・デ・プラドが書いたという本、『言葉の金細工師』。
文字通りその本の虜になった彼は、押さえきれない衝動に突き動かされて、
すべてを投げ捨ててあてもないままにリスボン行きの夜行列車に乗りこみ、
行き当たりばったりにプラドへとつながる道を探っていく。

プラドの肉親、友人、恋人を訪ね、プラドの足跡を追ううちに、
神学論やかつての独裁政権下での抵抗運動に触れ、
生と死、生きることの意味、自分とは何か……と、
本が投げかけるあらゆる問いかけについて考察していくことになる。
プラドを知るための旅は同時に、グレオリウスが自分自身を探す旅となり、
読者にも旅に出ることを促すものでもあった。





【近所の犬】【姫野カオルコ】

近所の犬

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通りすがりの犬好きが、散歩中の犬と仲良くなるにはどうすればよいか。
まず、飼い主に「かわいいですね」と言って近づき、「さわってもいいですか」と許可を得る。
犬用のジャーキーをカバンに常備し、これも許可を得て与える。
「犬を見ると放っておけない」ほどの犬好きが、近所の犬との交流を小説にした。
小説だが「93%は本当のお話」だ。
 
飼い主からよく「犬を飼っているんですか」と聞かれるので、
正直に「飼っていません」と答えていたが、
飼っていないのにどうして犬の食べ物を持っているのかと不審がられるので、
「前に飼っていました」と答えることにした。今は食べ物を用意するのもやめている。
 
犬にも「女たらし」はいて、シベリアンハスキーのロボには振り回されっぱなし。
何度会っても、自分のことを覚えているのかいないのか。「まるで若い、
演劇をやっている男に貢いでいる初老の女の私」
 
お爺(じい)さんの連れているマロン(雑種)には、まさに一目ぼれ。
仲良くなったら、遠くからでもお爺さんを引っ張って走ってきてくれた。
ラニ(黒ラブラドール・レトリバー)はお腹(なか)を見せて上向きになった。
(ブックアサヒコムより)

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【移された顔】【帚木蓬生】

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代官山蔦屋書店・間室道子さんに聞く
「いい顔」で生きられたら
 
最初のお薦めは、整形で美と若さを手に入れた女性たちを描く長編小説(1)『テティスの逆鱗(げきりん)』だ。
登場人物は、ヌード写真集の準備を進める47歳の有名女優、
高校時代まで「ブス」といじめられ、整形で美貌を手に入れたキャバクラ嬢、
仕事と育児に追われ、夫とはセックスレスの女性など。名誉欲、復讐(ふくしゅう)心、
他者に肯定されたいという欲求などが、整形という「解決策」に彼女たちを駆り立てる。
万人がうらやむ見た目を手に入れても、ゆがんだ人格は変わらない。それどころか、
整形を重ねるほど、彼女たちの中身はいびつさを増していくようにも思える。
 
「そんな欲望、私にはない」という人も、(2)『移された顔』を読むと、
「見た目をめぐる問題はひとごとではない」と感じるのではないか。
精神科医でもある作家による「顔移植」をテーマにした短編小説、戯曲、解説が1冊で読める。
顔面に重度のやけどや裂傷を負った人に、脳死状態の人などから顔自体を移植する手術だ。
「顔とは何か」「他人の顔になったら、本来の人格は変わってしまうのか」など、哲学的な問いが投げかけられる。
 
間室さんの一押しは、短編小説(3)『町でいちばんの美女』だ。
不遇な生い立ちの美しい娘キャスはある晩、「町でいちばんの醜男」である語り手の「私」に優しく接してくる。
 
キャスには自傷癖があった。自分の鼻をピンで突き刺し、
「これでも、あたしはきれい?」と尋ねるキャスを、「私」は「おれが傷つく」とやめさせる。
2人の体と心の距離が縮まっていく。
「私」はキャスの見た目の奥にある、傷つきやすい中身を見抜き、それに惹(ひ)かれていた。
キャスも「私」に言う。「醜いほうがどれだけ幸せか、あんたはわかってないの。
だって、あんたが誰かに好かれたら、好かれた理由が他にあることがわかるもの」
 
「私=醜男」と書いたブコウスキーは「いい顔」をしている、と間室さんは言う。「独特の生き方、文学がにじみ出た魅力的な顔。生まれ持った目鼻立ちを嘆くより、そんな『いい顔』をして生きていけたら幸せだと思う」
【ブックアサヒコムより】

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【ルポ 子どもの貧困連鎖 教育現場のSOSを追って】【保坂渉、池谷孝司】

ルポ 子どもの貧困連鎖 教育現場のSOSを追って

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ユニセフ(国連児童基金)が今年発表した18歳未満の子どもの貧困率で、
日本は14.9%。先進35カ国中、下位から9番目だった。
2月には東京・立川市で母が病死、子が衰弱死する「孤独死事件」があった。
 民主党政権になり子ども手当がばらまかれたが、本書で描かれている、
親に経済力がなく社会から取り残された子どもたちの壮絶な貧困を目の当たりにすれば、
何の効果もなかったことが改めてよく理解できる。

 オブラートを食べておなかを膨らませ飢えをしのぐ少女、
親が国民健康保険料を滞納しているため病気なのに病院に行けず、
慌てて友達の保険証を借りる少女……。 
抜き差しならぬ、目をそらしたくなるような鉛のように重たい課題がこれでもかと書き込まれているが、
われわれ大人は本書を単なる傍観者として読むのではなく、
よく見れば身近にいるこうした子どもたちを救うため、
自分はささやかでも何かできるのではないか?と、もがき、行動しながら、解決策を考えていくべきだろう。
ブックアサヒコムより

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月 人との豊かなかかわりの歴史

月: 人との豊かなかかわりの歴史

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キース・ヘリングは恋人に呼び掛けるように月に想(おも)いを語り、それをTシャツに書いた。
フェデリコ・フェリーニは映画「ボイス・オブ・ムーン」の中で
月が自分を呼ぶ声を耳にした男を描いた。
 
ヘリングもフェリーニも、芸術家はアポロ計画によって神秘のベールを剥ぎ取られ
物理的な土の塊としての現実となった月には全く関心を示そうとはしない。
 
本書は、月の探究を通して私たち自らの謎の解明に迫ることが可能では、
という試みでもある。確かに月は、人間の長い歴史の中で
芸術家でなくとも想像力の源泉としてあり、
月を主題にして多くの優れた芸術作品が生み出されたが、その記録の書である。
 
人格化または神格化としての月はわが「竹取物語」に代表されるように、
人間の運命にも深く関与している。
天体と地球の関係は幻想を超えてもっと身近に体感してきた。
日頃われわれは月の存在とその重要な働きにはほとんど無関心でいるけれど、
月が地球の地軸のバランスをとってくれていることで
地球の生命が今の姿で存在しているという事実を知れば知るほど
月を見る目も変わるのではないだろうか。(ブックアサヒコムより)

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【あの頃の誰か】【東野圭吾】

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軽やかなミステリーというのはいい。
思いっきり硬い本、やたらに長い本を読んでいると、
その合間にちょっと差し挟みたくなる。
重めの本読みに疲れた人が多い冬休み明けは、そんな1冊を。

『あの頃の誰か』(東野圭吾著、光文社文庫)。
今をときめく売れっ子作家が1980年代末から
1990年代半ばまでに発表した作品8編を収めている。
作者自身によるあとがきによると、
「どれもこれも『わけあり物件』」なのだという。

わけあって、これまで自身の短編集に収められなかった作品群ということらしい。著者自らが「内容に不満を感じていた」ので
「たくさん手直しした」と打ち明ける作品もある。
「書き上げた時から自分でも気に入らなくて、
読み返すことのなかった作品」だが、
編集者から「そんなに悪い出来とは思えない」と言われ、
再読して自己評価を上方修正したものもある。
そんなこんなの事情を率直に記す作者の姿勢に僕は好感をもった
(ブックアサヒコムより)

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【ヤッさん】【原宏一】

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ホームレスになりたての主人公が、
ホームレスであることに気概をもっているベテランホームレスに拾われて、
人間として成長していくのですが、
一流の料理店で築地などの情報と引き換えにただでご飯を食べさせてもらう、
など常識的にはありえない設定なのですが、どんどんどんどん読んでいるうちに、
このヤッさんというホームレスに惹かれていき、楽しく読み終わることができました。

どんな状況にあっても気概や誇りを失うことなく前へ進んでいく。
くだらない身の上話を嫌い、過去はふりかえらない。
男前にとっても惹かれました。
ありえない設定が、あるかも・・・と思えてくる、
初めて読んだ原宏一さんですが別の本も読んでみたいと思いました。(ブックアサヒコムより)

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【小説の自由】【保坂 和志】

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それがどれだけ事実に反すると見えようとも、書かれたことを真に受ける。
それが小説の読み方であり、書き方だ。
小説では書いた本人がまず自分の書いたことを真に受けて、その先をかきつづける。

 
だから小説は読んでいる時間の中にしかない。
音楽は音であり、絵は色と線の集合であって、どちらも言葉とははっきりと別の物質だから、
みんな音楽や絵を言葉で伝えられないことを了解しているけれど、
小説もまた読みながら感覚が運動する現前性なのだから言葉で伝えることはできない。
(ブックアサヒコムより)

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【厳重に監視された列車】【ボフミル・フラバル】

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石を詰めた麻袋で背中をどつかれるような衝撃を読書から切実に感じる。
汗を始めとする体液の臭いが鼻につく。
そういう肉感的な言語体験をさせてくれるのが
フラバルやクンデラといったチェコ出身の小説家で、
同時にかの国の作家はチャペックのようにいたずらでユーモラスである。
 
東欧の作品全体にその傾向は強いが、チェコ文学のようなバランスではないと自分は感じる。
なぜそうなのか。彼らを読み続けることでしか答えの出ない謎だ。
 
さて、その偉大な一角、ボフミル・フラバル。
今回訳出された作品もやはり強烈な魅力、なれ鮨(ずし)やクサヤのような発酵臭を放っている。
 
語り手である主人公ミロシュは弱冠二十二歳の国鉄従業員で、
ある性的な失敗を苦にして自分の体に決定的な傷をつけている。
大人からすれば取るに足りないような不如意を、ミロシュは自死する理由とまで考える。
若さは悲痛な純粋さに結びついている。
 
時は第二次大戦中で、ミロシュの国チェコは、ナチスに支配されている。
駅を通過する列車には例えば飢えた豚や山羊(やぎ)や牛、あるいはその死体が載せられ、
“人間を咎(とが)める目で満ちて”いるのだが、
もちろんそれは動物を比喩としたチェコ国民の姿でもあろう。
 
だが、ミロシュは後半に至るまで、
ひたすら滑稽で猥褻(わいせつ)な駅員たちの性的遊戯にかかずらうし、
機関車から降りてくるナチス親衛隊員を美しいものとして崇(あが)める。
被支配者は抵抗を想像するきっかけさえ奪われているのだ。(ブックアサヒコムより)

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【いのちの初夜】【北條民雄】

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北条民雄が『文學界』(1936年2月号)に発表し、第2回の文學界賞を受賞した短編小説である。
ハンセン病の診断を受け、療養施設に入所してからの1週間に起きた出来事や、
感じたことを、手記風にまとめた私小説である。
作品の冒頭でその施設を、「東京から二十マイルそこそこの」と記述してあり、
彼が入所した東京府北多摩郡東村山村の全生園とほぼ一致することから、
彼の実体験がかなりの比重を占めているものと思われる。
現在角川文庫で発売されている同名の本には、
そのほかに「眼帯記」、「癩院受胎」、「癩院記録」、「続癩院記録」、「癩家族」、
「望郷歌」、「吹雪の産声」の7作が納められているが、
いずれも癩の隔離施設が舞台になっている短編小説である。
当時、こうした施設は、施設全体が一つの町のようになっていて、
庭仕事や木工、重傷者の介護などの仕事も、それのできる患者が担当し、
幾ばくかの報酬ももらっていた。しかし普通の町と違うのは、
全員が不治の病に冒されていて、徐々に肉体がむしばまれていき、
数年のうちには死んでしまうと言う究極状態にあることである。
一種の異界である。
一般の人たちからは、「癩小説」などと呼ばれ、異界の模様を知るために、
好奇の目で読まれることもあったが、70年以上経った今も本が出ているのは、
極限状態に置かれた人たちの心理を、真摯に描き停めているからである。
露骨といってもいいほど生々しい重症患者のありさまが書かれている部分もあるが、
それ以上に純文学としての重みのある作品群である。

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