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2021年03月03日

シナジーのメタファーとは1

シナジーのメタファーとは

 小説を読むときは、通常、作品の受容を考えるため、読者の脳の活動が問題になる。一方、作家の執筆時の脳の活動を探るために、この論文では共生の読みについて考察していく。シナジーのメタファーは、受容と共生をまとめる一例である。考え方は、通常のメタファーを踏襲し、Aが根源領域、Cが目標領域、そしてBがその写像という関係になる。ここではAが人文科学、Bが認知科学、Cが脳科学である。
 論文の目的は、小説のデータベース(DB)を作るために必要なシナジーのトレーニングについて考え、受容と共生からなるDBを作成し、シナジーのメタファーを考察することにある。但し、シナジーのメタファーのイメージを整えるために、CからBへのリターンを想定している。文学研究をマクロにシステム化するためである。

Lのストーリーの作り方−文学と計算のモデル

@ 縦は言語、文学、○○語教育といった人文の軸、横は共生の軸で、奥に行くと双方を調整する脳科学がある。
A 縦は解析イメージであり、横は生成イメージである。表象とは、知覚したイメージを記憶して心で再現する人間の精神活動のことである。例えば、言語、記憶、感情、思考、判断といった精神活動は、脳が生み出している。また、シンボルは知覚するものであり、パターンはその処理に当たる。
B 縦横のテーマには、トーマス・マン、魯迅、鴎外そして英独中日といった東西の言語や文化の比較、リスク回避と意思決定による作家の脳の活動や知的財産などがある。
C このモデルの役割は、A(人文)+B(認知)の解析イメージとB(認知)+C(脳科学)の生成イメージをまとめることにある。情報の流れは、AとBから異質のCに到達後、解析イメージにリターンする。

花村嘉英「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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