生まれてきて、よかった。

南の島に一人でやってきたまりあは、たまたま知り合った
「つるかめ助産院」の鶴田亀子先生から妊娠を告げられる。

実は、島を訪れたのは一ヶ月前に失踪した夫を探すためだった。

まりあは悩んだ末、助産院の仕事を手伝いながら、おなかの子と一緒に
島で暮らすことを選んだ。

個性豊かな仲間たちと一緒に働き、笑い、泣き、眠るうちに、
まりあは少しずつ孤独だった過去に向き合い、自身が母になることを
受け止めていく。

「生まれる」ことの奇跡を描く再生と自立の物語

失踪した夫を探して南の島に来たまりあは、島の助産院で妊娠を知らされる。出生の秘密に囚われ、母になることに戸惑うが・・・。命を育み、自分の生を取り戻すまでの誕生と再生を描く感動の長編小説。