２００８年のシーズン終了後には，さらに深みと広がりと響きが増した語録が発刊されるかもしれません。
　この本に出会ったのは最近ですが，王貞治氏の語録を思い出しました。お二人とも求道者，というイメージです。『夢をつかむ　イチロー２６２のメッセージ』という本は，一つ一つの言葉がどのような場面で語られたかが補記してあるので，その言葉の意味がわかりやすいです。
　「夢をつかむことというのは，一気にはできません。ちいさなことをつみかさねることで，いつの日か，信じられないような力をだせるようになっていきます。」この言葉は，表現の仕方は違っても，どこかで以前聞いたような言葉なのですが，初めて出会ったような新鮮さとインパクトがありました。日本の野球少年に向けた言葉だったそうです。「ぼくもみんなと同じような年の時には，汗水たらして泥にまみれて，みんなと同じように野球をしていたということをおぼえてもらいたいです．．．」
　 　「夢をつかむことというのは，一気にはできません。ちいさなことをつみかさねることで，いつの日か，信じられないような力をだせるようになっていきます。」イチローさんは天才なのでしょうが，非凡であろうと平凡であろうと，スペシャルな存在であろうと月並みであろうと，誰にでも当てはまる万有引力の法則みたいな気がしています。この言葉を聞いて，我が意を得たり！と共感される人生の成功者もたくさんいらっしるでしょうし，私のように，後悔しきり！，途中まではがんばったのになぁ．．．なんであの時に．．．魔がさしたのか？．．．という人も，新聞･テレビ等の報道を見ると少なくはないようです。
　「夢をつかむことというのは，一気にはできません。ちいさなことをつみかさねることで，いつの日か，信じられないような力をだせるようになっていきます。」に対しまして，私の“返歌”は「たとえ今は敗者でも，小さな磐に立って夢をつかむ現実の努力はつづけよう。」が精いっぱいです。