2023年02月28日
映画史に刻まれる1カットで綴る、感動の物語[バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)]
今回紹介するのは、2014年に公開されたアメリカ映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』です。監督はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。
元俳優のリーガン・トムソンは、ブロードウェイでの舞台劇上演に向けて、自らが脚本・主演・演出を務める新作を制作しています。しかし、自分自身と向き合うことができず、またかつて自分と共に映画に出演していた俳優であるマイクによるトラブルもあり、ストレスから常軌を逸した行動をとってしまいます。果たして、リーガンは新作の上演に向けて準備を進めることができるのでしょうか。
まず、この映画の最大の魅力は、ほぼ全編が1つのカットで撮影されていることです。しかも、舞台裏を舞台にした物語という設定上、俳優たちが舞台袖や楽屋を行き来しながら、1つの場所から別の場所へ移動するシーンが多く、それをカメラが追いかける様子が迫力満点です。
また、主演のマイケル・キートン演じるリーガンが、過去に主演したスーパーヒーロー映画のキャラクター“バードマン”と幻覚的に対話するシーンも印象的です。リーガンと“バードマン”のやり取りは、現代社会に生きる人々が抱える孤独や自己肯定感の問題を浮き彫りにしています。
さらに、脚本・演出・音楽も兼任するリーガンを演じたマイケル・キートンの演技は見事で、主演男優賞を受賞しました。
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は、1つのカットで撮影された迫力ある映像と、主人公リーガンが抱える孤独や自己肯定感の問題を描き出したストーリーが魅力的な映画です。舞台裏の様子や俳優たちの人間ドラマを通して、演劇や映画製作の難しさや醍醐味を感じることができます。
また、映画製作の現場に興味のある人には特におすすめです。撮影方法や照明、音楽など、映画製作に関する様々な要素が見どころの一つとなっています。
最後に、この映画はアカデミー賞をはじめとする多数の映画賞を受賞しており、映画ファンからの支持も高いです。是非一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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