仕事の虫

昔からの面白い日本語の言葉のわざ・ことわざについて　　11回目
「木から落ちた猿」

お日様はまだ西に傾いてはいません。相変わらず、三人組の珍道中の無駄ばなしがぼそぼそと続いています。

一番目の兄貴分が気分を変えるように二人に向かって言いました。
三番目の弟分に「なあ・・お前さんの昔昔の生れる前・・前世はなんだぁ」
三番目の弟分「ほんなこと言ったって・・生れる前なんか・・わかんねぇ。たぶん蛇かなぁー」
二番目の兄貴分「俺は絶対・・猫だぁー・・猫が好きだもんで」
一番目の兄貴分「俺は頭のいい、孫悟空のような猿だぁーっ」と力が籠っていました。二番目の兄貴分が、なんか半信半疑で兄貴分の顔を見つめていました。
二番目の兄貴分「猿も木っから、ドボンと転がり落ちることあんべぇ」
三番目の弟分、手を叩いて大喜びで「落ちたァ　落ちたあ　　アンちゃんがドボン」