2020年09月24日
国別に見るスーツの違いって?【イギリス編】
スーツの着こなし
国別に見るスーツの違いって???【イギリス編】
スーツのテイストは大きく分けて、イギリス、アメリカ、イタリアの3つの国に分類できます。
今回はスーツの発祥と言われているイギリスのスタイルをご紹介します。
スーツの着こなしを学ぶ際に避けて通れないのは、スーツの原点となるイギリス式のクラシックスタイルです。
アメリカやイタリアのスーツも全てこのイギリスのスーツが基となっています。
・生地
生地
イギリスの気候の特性で一年中気温が低く、湿度も高い為、丈夫なしっかりとした生地が好まれます。
その為、イギリス式のスーツの生地は重厚感のある生地が使われることが多いです。
ジャケット
分厚い肩パッドが入ったビルドアップショルダーで、固いしっかりとした毛芯を使用した生地が特徴的です。
ウエストラインは大きく絞っており、着丈はお尻が完全に隠れる位の長め。体のラインが強調させるようなシルエットです。
スタイルはシングル、ダブル、スリーピースなど。ラペルは広いものが多い。
元々、スーツはベスト有の3つ揃いが基本でした。(シャツは下着で、人前でシャツ一枚になるのは非礼であるという習慣があった為です)
シングルの場合、前ボタンは3つボタンが多く、Vゾーンが狭くなるものが多い。
ダブルは6つボタンがクラシックなスタイル。4つボタンはスポーティでややカジュアルなテイストです。
ベントは英国式ではサイドベンツが多い。センターベントはアメリカ式、ノーベントは最もクラシックですが、主にタキシードなどのフォーマルウェアに用いられることが多い。
ポケットは通常のフラップポケットのほか、
スラントポケットという斜めについたポケットも英国調。(乗馬をする際に前傾姿勢になるので手を入れやすいようにした仕様)
チェンジポケット
change=英語で釣り銭という意味で、お釣りを入れるための小さなポケットであったのが名前の由来ですが、今このポケットに小銭を入れている人はいませんよね、、、今となっては飾りのデザインですが、とてもかっこいいです!
パンツ
基本的に股上が深く、プリーツ入り。
(タックの向きは内向きのインタックと外向きのアウトタックがあり、前者がイギリス式、後者がアメリカ式と言われていますがそこまで厳密ではなく、むしろ体型をどのように見せたいかが重要だそうです。)
ツープリーツが最もクラシック。
クラシックなスーツはサイドアジャスター付きのベルトレスタイプやサスペンダー(イギリスではブレイシーズと呼びます。)で吊ることが多いです。
シルエットは細すぎないほどよいテーパード。裾幅は19〜22センチ程度。
ダブル巾は4.5〜5センチと太目がクラシックです。
いかがでしたでしょうか。
また、イギリス式のスーツにはイギリス式のシャツタイシューズを合わせましょう。
こちらはまた別の機会に解説します。
次回はアメリカ、イタリアのスーツの仕様をご紹介します。
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