これがラストチャンスか、あるいは再出発への第一歩か。
7月場所(10日初日)で、自身4度目のカド番を迎える大関正代(30)。
2日に名古屋入りし、猛暑に負けず稽古に汗を流している。
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負け越しなら関脇に転落。
「守りに入らないよう、思い切りよく。中途半端になるより、一番一番悔いを残さないよう取れば、結果も出ると思う」と話したように、やる気は十分だ。
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もっとも、ネガティブな性格は相変わらず。「名古屋は疲れやすいから前半で貯金を」と頼りない発言も出たが、これが正代の平常運転でもある。
過去、場所前に「優勝」など威勢のよいことを口にした時は、必ずと言っていいほど裏目に出ていた。
少しくらい後ろ向きの発言は、むしろ正代らしいと言っていいだろう。
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いずれにせよ、正代にとって7月場所は真の大関になれるかどうかの分水嶺だ。
「正代はある意味では不運なんですよ。
大関に昇進したのは2020年の9月場所後。
その頃は新型コロナの影響で、すでに出稽古が禁止されていましたから。
正代の所属する時津風部屋は、出稽古先として人気。
自分たちが外に出ずとも、強い力士が向こうから来てくれる。
白鵬(現間垣親方)も本場所前は必ず、出稽古に行っていました。
そうやって強くなってきたのが、いきなり出稽古禁止ですからね。
時津風部屋には幕内の豊山もいるが、こちらはすがすがしいまでの突き押し一本。
毎日何十番と取ったところで、どこまで大関の身になるか」(ある親方)
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出稽古が6月に解禁されると、幕内だけでも高安、逸ノ城、錦木が来訪。
正代にとって、コロナ以前の「いつもの日常」がようやく返ってきた。
先場所は5勝10敗。7月場所での陥落を防ぎ、「これが大関だ」という相撲を見せられるか。
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