2018年07月25日
グルメソムリエ
生ハムは、ヨーロッパでは、それこそ数千年もの歴史がある食材で、当時は生肉を常温で保存する方法として、生ハムの発酵製法が用いられていましたローマ時代の嫁入りの際にも生ハム職人を連れて行ったという記録が残っているそうです。しかしながら我が国では、つい数千年前まで意外と知られてなかった食材の一つです。日本でハムといえば、ドイツ式ハムに代表されるような香辛料などが入った味付きの液体に付け込んだり、肉の中に加水をして加熱調理をしたハムがほとんどでした
時代は変わり、西暦2000年の少し前から「生ハム」というものが先ずはイタリアから我が国に輸入されるようになってきました今までのハムとは違い、「発酵熟成された生のハム」です。
あまり御飯のおかずに合うとは言えませんが、ワインや洋酒などはもちろん、素材の持ち味を活かした本格的な料理にはバツグンの相性があります
一昔前に日本に入ってきた加熱式のハムとの決定的な違いは、「塩漬けだけで発酵している肉塊」というところです。
もちろん調味料などは一切使ってません。保存料は最小限安全のために使ってあるものもあります
そして塩辛いだけのハムと思ったら大間違いです。様々な味わいがありますそうです、生ハムは、熟成された天然の旨み成分が豊富に含まれるハムなのです。生ハムの味わいは、原料肉の良し悪しから始まって、熟成される場所の風や気候風土、熟成方法、熟成期間など様々なものに影響を受け、千差万別です。基本的に塩だけの味付けで、これほど最終的な味わいが変わってしまうものは他にはないかもしれません。
最高級品と言われる生ハムは、数十ヶ月ほどの気の遠くなるような期間に渡りじっくりと熟成され、素材の持ち味を活かしながら高貴で奥行きのある味と、それでいて薄塩でしっとりとした味わいを持っています
このような本格的な加工食材がもたらす「うま味」にこだわり、天然の素材の持ち味にこだわる日本人にとって、「発酵熟成した生ハムのうま味」こそ、これからの食を豊かに、そして本格的にする加工食材かもしれません。
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