**紀州のドン・ファン殺害事件で無罪判決**
2018年に和歌山県田辺市で発生した資産家・野崎幸助さん（77歳）の死亡事件で、和歌山地裁は12日、元妻の須藤早貴被告（28歳）に対し「無罪」を言い渡しました。野崎さんの死因は急性覚醒剤中毒とされ、須藤被告は2021年に殺人容疑で逮捕・起訴されていましたが、証拠不十分により無罪が確定しました。
### **裁判の経緯**
- **検察側の主張**
須藤被告が覚醒剤を飲ませて殺害したとし、「完全犯罪」などの検索履歴を証拠に挙げ、無期懲役を求刑。
- **弁護側の反論**
検察の主張は仮説に過ぎないとし、覚醒剤の摂取方法も不明確だと指摘。直接的な証拠がないため無罪を主張。
### **裁判所の判断**
- 須藤被告が犯行可能な状況にあったことや、多額の遺産を動機とする疑いは認められるが、覚醒剤の購入や摂取を強制した証拠は不足していると結論。
- 野崎さん自身が誤って過剰摂取した可能性を否定できないとして、「犯罪の証明がない」と判断。
### **判決後の様子**
- 須藤被告は判決を聞きすすり泣いたが、笑顔は見られず、無言で法廷を後にした。
- 和歌山地検は判決を不服とし、今後の対応を検討する意向を示しました。
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