2019年02月10日
のびあがり
http://yannpachi1956.hiho.jp/tanuki/2019/02/10/のびあがり/
のびあがり思い出した(^-^;
概要
別名:のびあがり入道、伸び上がり
のびあがりは見ているうちに次第に大きくなったかと思えば、見上げるほどに大きくなる妖怪で、徳島県では見上げた者の首筋に噛み付いたり、香川県では首を絞めたりするなどの人に危害を加える伝承も残っている。
のびあがりへの対処法として目を逸らすといった方法や静岡県では物差しを当てがって「一尺…二尺」というと消えるなどの手段が伝わっている。物差しで身長を測られるのを嫌がる辺り、低身長がコンプレックスの妖怪なのだろうか…。
正体はタヌキやカワウソが化けたものといい、後者は肩車をしてどこまでも高くなっていくという民話も。どんだけカワウソがいるんだよとかいう突っ込みは禁句である。
現代でも1980年代に神奈川県内のトンネルで目撃例があり、煙状の物体が人型に変化したらしい。
見越し入道同様の、恐怖感からくる怪異といえる。相手を恐れれば恐れるほど巨大に感じ、ますます恐ろしくなって身動きが取れなくなってしまうのである。対処法にはまず落ち着いて冷静になれ、という教訓が含まれている。詳細については次第高を参照。
水木しげる作品では
妖怪画
あまり知られていないが、水木しげる先生が描いたのびあがりの姿は、後述のゲゲゲの鬼太郎での姿と、妖怪図鑑などで使用される黒い巨人のような姿の二種類が確認されている。伝承で語られる事の多い姿は後者。妖怪画では鬼太郎のちゃんちゃんこカラーの服を着た少年がのびあがりに出会って逃げている。
「ゲゲゲの鬼太郎」でののびあがり
CV:田中康郎(3期)、立木文彦(4期)、津久井教生(5期)
ゲゲゲの鬼太郎では赤い一つ目に無数の触手を持つ青緑色の煙状の姿で描かれる。目の下に口のような独特の模様が確認できるが、5期などでは省略されることもある。原作ではいわゆる「妖怪」ではなく「地上の生物と違う発達を遂げた地下生物」とされている。
アニメ版には続編扱いである2期を除く全ての年代に登場。2018年4月開始の6期では1話に登場し、1月に公開された告知動画から既に存在が確認できていた。
アニメでは妖怪として扱われているが、原作の設定を汲み、基本的にのびあがりは地底に潜むものとして扱われている。自発的に会話したのは3期のみで、4期は木になった時しか会話できず、5期・6期は鳴き声を発するにとどまっている。
名前通り「のびあがり」という名前を持つものの、伝承とは別物の能力を持っており、その一つとして名高いのが妖怪や人間に植物の種を飲ませて『吸血木』という木に変えてしまう能力である。5期アニメでは吸血木から生気を吸ってどんどん大きくなるという厄介な能力を併せ持っている。なお、この能力は自分にも適用されるという致命的な弱点があり、妖怪千物語や1期ではこの特性を逆手に取られて敗北している。ちなみに吸血木にされた妖怪や人間の衣服は一部を除いて残る。
原作および1期では、のびあがりに吸血木にされた人間は元には戻れないが(鬼太郎は木の実になって復活できる)、それ以降のシリーズではのびあがりを倒すと吸血木にされた人間は元の姿に戻る。
この他の能力に催眠性の花粉を持つ点や火が弱点であったりするなど水木作品では植物系の妖怪として扱われる事が多い(ただ、後述の90年代版は日光を浴びて消滅したが)。原作では某妖怪大統領のような催眠作用の眼力も持っており、飛行機を墜落させていた。また、眠り薬の粉末も使っていた。
6期では花粉の代わりに目から光線を放つ能力を披露した。
総じて悪役で登場するが、3期では人間の森林の伐採、5期では潜んでいた砂場を掘り起こされた事が原因で現れるなど一概に単純な悪で片付けられない部分もある。
5期に関しては、生気を吸い取って大きくなる事を喜ぶ子供のような悪意の無い性格であった事から元いた砂場に戻された。現在確認されている中で唯一の生存組である。
6期では迷惑行為を動画にアップする若者が封印を面白半分で壊してしまうという現代の闇を象徴する描写で、現代日本に復活した。6期は人々が妖怪の存在を忘れてしまったために知覚することができず、白昼堂々と人間を次々と吸血木に変えていた。人間の闇の部分に引かれる悪い妖怪の習性もあり、ネット上で中傷や煽りを行う人間を特に襲っていた。
4期の「のびあがり」は珍しく善玉であり、村を襲う雪崩から村人たちを守る為に村人たちを吸血木に変えていたり、隕石から出現したりと他ののびあがり一族と比べてイレギュラーさが際立っていた。詳しくは後述。
『人間どもを全て木に変えてやる、地上を征服するのだ』
3期では47話に登場。地底生物ではなく、2万年前に地底深くに封印された「妖怪」という設定。自称「地底の王」。
群発地震の発生と共に現れた「人が赤い木になる異変」を調査するために村にやってきた鬼太郎。のびあがりはその鬼太郎が乗ったバスを襲う。バスを崖下に放り落とし、高らかに笑いながら去っていくのびあがり。明らかに死者が出そうな惨状であるが、鬼太郎たちは無事であった。
その後、木材で金儲けを企んでいたが鬼太郎に邪魔をされて不機嫌なねずみ男の元にランプの魔人のごとくのびあがりが登場。地上が荒れ放題となった原因の人間を全て吸血木に変えるため、一番の障害となる鬼太郎を真っ先に始末しようと利害の一致したねずみ男を配下につけた。2万年も封印されていたのにやたらと現代事情に詳しいのびあがりである。
ねずみ男の協力のおかげで痺れ薬入りのお茶で気を失った鬼太郎。その隙にのびあがりは鬼太郎に吸血木の芽を植えつける。まんまとしてやられた鬼太郎は目撃情報を元に竜宮洞窟へと向かい、のびあがりと遂に対峙。「なぜ悪いことをするんだ!」という鬼太郎の問いかけに「悪いのは人間の方だ」と返すのびあがり。当然話しにならないため鬼太郎は毛針を撃つが、ゲル状の体を持つのびあがりには通用しない。吸血木化が進行して苦しむ鬼太郎を見て不敵に笑うのびあがり。しかし、そこで恋人の「松代」を吸血木に変えられた村の住人「杉作」が神棚の榊(さかき)を燃やして作った神聖な灰の入った桶をのびあがり目掛けて投げつけ、撃退に成功する(原作でも灰を投げつけるシーンがある)。
のびあがりを追って洞窟奥までやってきた鬼太郎は迫りくるのびあがりの無数の腕にも対処するが、ついに捕まって洞窟の湖へと引きずりこまれる。しかし、逆に鬼太郎の体内電気を食らわせ、のびあがりの方を水底に沈めた後に何とか湖から這い上がった鬼太郎だが、間もなく完全に吸血木になってしまう。そしてのびあがりが木を破壊すると同時に実を作って復活した鬼太郎(服を着たまま復活)は改めてのびあがりと対峙するが、突如洞窟が轟音を立てて崩落し始める。鬼太郎のオカリナの指示でぬりかべが洞窟と地下のマグマ溜まりを繋げたのだ。逃げる鬼太郎を追うのびあがりだったが、地面から噴き出してきたマグマをモロに浴び、腕の一本も残らず燃え尽きてしまった。
『君は、私が木に変えた。これでやっと話ができる…』
4期では109話に登場。「隕石と共にやってきた妖怪とも生物ともとれない不思議な生き物」とされている(のびあがりという名称も村がそう呼んでいるだけで正式名称は不明)。また、吸血木は単に「木」と呼ばれている。無数の手が集まってのびあがりの形になるなど歴代でもダントツの不定形さである。
村の救助隊だった村長「増本」の息子の「トシユキ」(クレジットはのびあがり名義)は、10年前「冬岳」に飛行機が墜落したという連絡を聞き、増本が静止するのも聞かずに吹雪の夜に冬岳へと向かっていった。しかし、程なくしてその連絡に間違いがあり、飛行機だと思われていたものは「隕石」であることが分かった。増本は吹雪が止んでから冬岳へ捜索に行くも、隕石の墜落現場には大きな穴と倒れているトシユキの姿があった。増本は慌ててかけよるが、穴から出てきたのびあがりにトシユキは取り込まれてしまう。「トシユキに化け物が取り憑いた」と怖くなった増本は猟銃を発砲し、音で雪崩を起こして隕石から出てきたのびあがりを巻き込ませた。
それ以来増本は冬岳への立ち入りを禁止させていたが、10年後、村を襲う危機を察知したトシユキは融合したのびあがりの体を使って村民を次々と木に変えていく。当然村はパニック状態になるものの、トシユキの娘の「春」は毎晩見る不思議な夢と現れたのびあがりに「きっと何かある」と信じ、増本と調査に来ていた鬼太郎達にそのことを伝えようとするも、何が村を襲うのかはっきりしなかった。鬼太郎と猫娘と一反木綿は山へ逃げていくのびあがりを追うも、のびあがりの手に囲まれて鬼太郎は隕石が落ちた穴へと落下してしまい、のびあがりに木にされてしまう。
木になった鬼太郎は意識の中でトシユキと出会い、村を襲う危機についてついに知ることになる(それでもこの時点でも何がくるのかははっきり言ってくれないのだが)。しかし、のびあがりの体は日の光が当たると水蒸気となって消滅してしまうという弱点を持っており、夜明けが近くなったのびあがりは鬼太郎を残して村へと向かっていく。その後例によって花から実を作って復活した鬼太郎は急いで村へと向かう(今作は裸で復活し、猫娘が赤面する)。春の訴えと鬼太郎のおかげで雪崩に気づいた住民達は高台へと避難するが、逃げ遅れた春と母親の「今日子」は雪崩に飲み込まれてしまう。すると、のびあがりことトシユキが二人を抱きかかえ、空高く伸び上がる。朝日を浴びたのびあがりはそのまま消滅してしまうが、木にされた人たちは元に戻っていった。意識の中でトシユキと会話した鬼太郎は事の全て話し、春は夢で村の危機について知らせてくれたのは父だと確信し、父を誇りに思い、最後の温もりを感じたのだった。
また、4期のオープニングやエンディング「カランコロンの歌」にもちょろっと登場している。
別冊コロコロコミック2018年6月号より連載開始したコミック版(作画:松本しげのぶ)では第一話で登場。ゲゲゲの森の入り口にある妖怪ポストの隣に建てられてた地蔵によって封印されていたが、小学生の悪ガキがふざけて地蔵を蹴り倒した事で復活した。喋る事はできないが、高い知能を持ち狡猾に立ち回る。全身が空気のような霊体でできており、物理的攻撃を仕掛けても全てすり抜けてしまい、さらに障害物を素通りにできる。人体を通過する際に吸血木の種を相手に受け付けて木に変えてしまう。悪ガキたちを吸血木に変えて、さらに子供たちを探しに来た大人たちも木に変えた。森を抜け出して町の人間たちも餌食にしようとして、異変に気が付いて駆けつけた鬼太郎と対決する。鬼太郎の霊気を纏った髪の毛針やリモコン下駄による攻撃によりダメージを受けて不利を悟ると、地面に潜って鬼太郎の真下から出てきて、鬼太郎を吸血木に変えた。だが木の実になって復活した鬼太郎が、奪いとった吸血木の種を髪の毛針と共にのびあがり体内に打ち込んだ事で、のびあがりは巨大な木になってしまった。のびあがりを退治した後、吸血木にされた人々は元の姿に戻った
ゲームにも何回か登場している。FCの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境」では「妖界魔境」ステージに登場する。
SFCの「ゲゲゲの鬼太郎 復活!天魔大王」では第四章のステージ2に登場、よく見ると背景に吸血木が見える。小型ののびあがりを6体撃退すると大型の本体が登場し、倒すとこのステージ唯一の宝珠を落とす。小型の個体は画面内を斜めに不規則に移動し、大型の個体は画面中央を左へ右へと横切る。どちらも体当たりしかしてこないが、足場が非常に不安定なので厄介。特に攻撃を当てづらい小型の個体の体当たりを食らって、そのままノックバックで谷底に落ち、二重にダメージを受ける…なんてこともザラ。ゲームで登場する中では間違いなく最強クラスだろう。
DSの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大激戦」では市街地に登場する、今回は大した攻撃手段もなく浮いてるだけなのでただのザコである。
余談であるが、6期では記念すべき1話という話題性もあってpixivでは放映後にのびあがりのイラストが増え、近年の妖怪をキャラクターとして捉える風潮もあってかツイッターで「のびあがり」を検索すると候補に「かわいい」が出てくる等、視聴者に大きなインパクトを与えた。
のびあがり思い出した(^-^;
概要
別名:のびあがり入道、伸び上がり
のびあがりは見ているうちに次第に大きくなったかと思えば、見上げるほどに大きくなる妖怪で、徳島県では見上げた者の首筋に噛み付いたり、香川県では首を絞めたりするなどの人に危害を加える伝承も残っている。
のびあがりへの対処法として目を逸らすといった方法や静岡県では物差しを当てがって「一尺…二尺」というと消えるなどの手段が伝わっている。物差しで身長を測られるのを嫌がる辺り、低身長がコンプレックスの妖怪なのだろうか…。
正体はタヌキやカワウソが化けたものといい、後者は肩車をしてどこまでも高くなっていくという民話も。どんだけカワウソがいるんだよとかいう突っ込みは禁句である。
現代でも1980年代に神奈川県内のトンネルで目撃例があり、煙状の物体が人型に変化したらしい。
見越し入道同様の、恐怖感からくる怪異といえる。相手を恐れれば恐れるほど巨大に感じ、ますます恐ろしくなって身動きが取れなくなってしまうのである。対処法にはまず落ち着いて冷静になれ、という教訓が含まれている。詳細については次第高を参照。
水木しげる作品では
妖怪画
あまり知られていないが、水木しげる先生が描いたのびあがりの姿は、後述のゲゲゲの鬼太郎での姿と、妖怪図鑑などで使用される黒い巨人のような姿の二種類が確認されている。伝承で語られる事の多い姿は後者。妖怪画では鬼太郎のちゃんちゃんこカラーの服を着た少年がのびあがりに出会って逃げている。
「ゲゲゲの鬼太郎」でののびあがり
CV:田中康郎(3期)、立木文彦(4期)、津久井教生(5期)
ゲゲゲの鬼太郎では赤い一つ目に無数の触手を持つ青緑色の煙状の姿で描かれる。目の下に口のような独特の模様が確認できるが、5期などでは省略されることもある。原作ではいわゆる「妖怪」ではなく「地上の生物と違う発達を遂げた地下生物」とされている。
アニメ版には続編扱いである2期を除く全ての年代に登場。2018年4月開始の6期では1話に登場し、1月に公開された告知動画から既に存在が確認できていた。
アニメでは妖怪として扱われているが、原作の設定を汲み、基本的にのびあがりは地底に潜むものとして扱われている。自発的に会話したのは3期のみで、4期は木になった時しか会話できず、5期・6期は鳴き声を発するにとどまっている。
名前通り「のびあがり」という名前を持つものの、伝承とは別物の能力を持っており、その一つとして名高いのが妖怪や人間に植物の種を飲ませて『吸血木』という木に変えてしまう能力である。5期アニメでは吸血木から生気を吸ってどんどん大きくなるという厄介な能力を併せ持っている。なお、この能力は自分にも適用されるという致命的な弱点があり、妖怪千物語や1期ではこの特性を逆手に取られて敗北している。ちなみに吸血木にされた妖怪や人間の衣服は一部を除いて残る。
原作および1期では、のびあがりに吸血木にされた人間は元には戻れないが(鬼太郎は木の実になって復活できる)、それ以降のシリーズではのびあがりを倒すと吸血木にされた人間は元の姿に戻る。
この他の能力に催眠性の花粉を持つ点や火が弱点であったりするなど水木作品では植物系の妖怪として扱われる事が多い(ただ、後述の90年代版は日光を浴びて消滅したが)。原作では某妖怪大統領のような催眠作用の眼力も持っており、飛行機を墜落させていた。また、眠り薬の粉末も使っていた。
6期では花粉の代わりに目から光線を放つ能力を披露した。
総じて悪役で登場するが、3期では人間の森林の伐採、5期では潜んでいた砂場を掘り起こされた事が原因で現れるなど一概に単純な悪で片付けられない部分もある。
5期に関しては、生気を吸い取って大きくなる事を喜ぶ子供のような悪意の無い性格であった事から元いた砂場に戻された。現在確認されている中で唯一の生存組である。
6期では迷惑行為を動画にアップする若者が封印を面白半分で壊してしまうという現代の闇を象徴する描写で、現代日本に復活した。6期は人々が妖怪の存在を忘れてしまったために知覚することができず、白昼堂々と人間を次々と吸血木に変えていた。人間の闇の部分に引かれる悪い妖怪の習性もあり、ネット上で中傷や煽りを行う人間を特に襲っていた。
4期の「のびあがり」は珍しく善玉であり、村を襲う雪崩から村人たちを守る為に村人たちを吸血木に変えていたり、隕石から出現したりと他ののびあがり一族と比べてイレギュラーさが際立っていた。詳しくは後述。
『人間どもを全て木に変えてやる、地上を征服するのだ』
3期では47話に登場。地底生物ではなく、2万年前に地底深くに封印された「妖怪」という設定。自称「地底の王」。
群発地震の発生と共に現れた「人が赤い木になる異変」を調査するために村にやってきた鬼太郎。のびあがりはその鬼太郎が乗ったバスを襲う。バスを崖下に放り落とし、高らかに笑いながら去っていくのびあがり。明らかに死者が出そうな惨状であるが、鬼太郎たちは無事であった。
その後、木材で金儲けを企んでいたが鬼太郎に邪魔をされて不機嫌なねずみ男の元にランプの魔人のごとくのびあがりが登場。地上が荒れ放題となった原因の人間を全て吸血木に変えるため、一番の障害となる鬼太郎を真っ先に始末しようと利害の一致したねずみ男を配下につけた。2万年も封印されていたのにやたらと現代事情に詳しいのびあがりである。
ねずみ男の協力のおかげで痺れ薬入りのお茶で気を失った鬼太郎。その隙にのびあがりは鬼太郎に吸血木の芽を植えつける。まんまとしてやられた鬼太郎は目撃情報を元に竜宮洞窟へと向かい、のびあがりと遂に対峙。「なぜ悪いことをするんだ!」という鬼太郎の問いかけに「悪いのは人間の方だ」と返すのびあがり。当然話しにならないため鬼太郎は毛針を撃つが、ゲル状の体を持つのびあがりには通用しない。吸血木化が進行して苦しむ鬼太郎を見て不敵に笑うのびあがり。しかし、そこで恋人の「松代」を吸血木に変えられた村の住人「杉作」が神棚の榊(さかき)を燃やして作った神聖な灰の入った桶をのびあがり目掛けて投げつけ、撃退に成功する(原作でも灰を投げつけるシーンがある)。
のびあがりを追って洞窟奥までやってきた鬼太郎は迫りくるのびあがりの無数の腕にも対処するが、ついに捕まって洞窟の湖へと引きずりこまれる。しかし、逆に鬼太郎の体内電気を食らわせ、のびあがりの方を水底に沈めた後に何とか湖から這い上がった鬼太郎だが、間もなく完全に吸血木になってしまう。そしてのびあがりが木を破壊すると同時に実を作って復活した鬼太郎(服を着たまま復活)は改めてのびあがりと対峙するが、突如洞窟が轟音を立てて崩落し始める。鬼太郎のオカリナの指示でぬりかべが洞窟と地下のマグマ溜まりを繋げたのだ。逃げる鬼太郎を追うのびあがりだったが、地面から噴き出してきたマグマをモロに浴び、腕の一本も残らず燃え尽きてしまった。
『君は、私が木に変えた。これでやっと話ができる…』
4期では109話に登場。「隕石と共にやってきた妖怪とも生物ともとれない不思議な生き物」とされている(のびあがりという名称も村がそう呼んでいるだけで正式名称は不明)。また、吸血木は単に「木」と呼ばれている。無数の手が集まってのびあがりの形になるなど歴代でもダントツの不定形さである。
村の救助隊だった村長「増本」の息子の「トシユキ」(クレジットはのびあがり名義)は、10年前「冬岳」に飛行機が墜落したという連絡を聞き、増本が静止するのも聞かずに吹雪の夜に冬岳へと向かっていった。しかし、程なくしてその連絡に間違いがあり、飛行機だと思われていたものは「隕石」であることが分かった。増本は吹雪が止んでから冬岳へ捜索に行くも、隕石の墜落現場には大きな穴と倒れているトシユキの姿があった。増本は慌ててかけよるが、穴から出てきたのびあがりにトシユキは取り込まれてしまう。「トシユキに化け物が取り憑いた」と怖くなった増本は猟銃を発砲し、音で雪崩を起こして隕石から出てきたのびあがりを巻き込ませた。
それ以来増本は冬岳への立ち入りを禁止させていたが、10年後、村を襲う危機を察知したトシユキは融合したのびあがりの体を使って村民を次々と木に変えていく。当然村はパニック状態になるものの、トシユキの娘の「春」は毎晩見る不思議な夢と現れたのびあがりに「きっと何かある」と信じ、増本と調査に来ていた鬼太郎達にそのことを伝えようとするも、何が村を襲うのかはっきりしなかった。鬼太郎と猫娘と一反木綿は山へ逃げていくのびあがりを追うも、のびあがりの手に囲まれて鬼太郎は隕石が落ちた穴へと落下してしまい、のびあがりに木にされてしまう。
木になった鬼太郎は意識の中でトシユキと出会い、村を襲う危機についてついに知ることになる(それでもこの時点でも何がくるのかははっきり言ってくれないのだが)。しかし、のびあがりの体は日の光が当たると水蒸気となって消滅してしまうという弱点を持っており、夜明けが近くなったのびあがりは鬼太郎を残して村へと向かっていく。その後例によって花から実を作って復活した鬼太郎は急いで村へと向かう(今作は裸で復活し、猫娘が赤面する)。春の訴えと鬼太郎のおかげで雪崩に気づいた住民達は高台へと避難するが、逃げ遅れた春と母親の「今日子」は雪崩に飲み込まれてしまう。すると、のびあがりことトシユキが二人を抱きかかえ、空高く伸び上がる。朝日を浴びたのびあがりはそのまま消滅してしまうが、木にされた人たちは元に戻っていった。意識の中でトシユキと会話した鬼太郎は事の全て話し、春は夢で村の危機について知らせてくれたのは父だと確信し、父を誇りに思い、最後の温もりを感じたのだった。
また、4期のオープニングやエンディング「カランコロンの歌」にもちょろっと登場している。
別冊コロコロコミック2018年6月号より連載開始したコミック版(作画:松本しげのぶ)では第一話で登場。ゲゲゲの森の入り口にある妖怪ポストの隣に建てられてた地蔵によって封印されていたが、小学生の悪ガキがふざけて地蔵を蹴り倒した事で復活した。喋る事はできないが、高い知能を持ち狡猾に立ち回る。全身が空気のような霊体でできており、物理的攻撃を仕掛けても全てすり抜けてしまい、さらに障害物を素通りにできる。人体を通過する際に吸血木の種を相手に受け付けて木に変えてしまう。悪ガキたちを吸血木に変えて、さらに子供たちを探しに来た大人たちも木に変えた。森を抜け出して町の人間たちも餌食にしようとして、異変に気が付いて駆けつけた鬼太郎と対決する。鬼太郎の霊気を纏った髪の毛針やリモコン下駄による攻撃によりダメージを受けて不利を悟ると、地面に潜って鬼太郎の真下から出てきて、鬼太郎を吸血木に変えた。だが木の実になって復活した鬼太郎が、奪いとった吸血木の種を髪の毛針と共にのびあがり体内に打ち込んだ事で、のびあがりは巨大な木になってしまった。のびあがりを退治した後、吸血木にされた人々は元の姿に戻った
ゲームにも何回か登場している。FCの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境」では「妖界魔境」ステージに登場する。
SFCの「ゲゲゲの鬼太郎 復活!天魔大王」では第四章のステージ2に登場、よく見ると背景に吸血木が見える。小型ののびあがりを6体撃退すると大型の本体が登場し、倒すとこのステージ唯一の宝珠を落とす。小型の個体は画面内を斜めに不規則に移動し、大型の個体は画面中央を左へ右へと横切る。どちらも体当たりしかしてこないが、足場が非常に不安定なので厄介。特に攻撃を当てづらい小型の個体の体当たりを食らって、そのままノックバックで谷底に落ち、二重にダメージを受ける…なんてこともザラ。ゲームで登場する中では間違いなく最強クラスだろう。
DSの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大激戦」では市街地に登場する、今回は大した攻撃手段もなく浮いてるだけなのでただのザコである。
余談であるが、6期では記念すべき1話という話題性もあってpixivでは放映後にのびあがりのイラストが増え、近年の妖怪をキャラクターとして捉える風潮もあってかツイッターで「のびあがり」を検索すると候補に「かわいい」が出てくる等、視聴者に大きなインパクトを与えた。
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