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2014年10月10日

「ストレスで白髪が増える」はウソだった!?

ヒトはなぜ、白髪になるのでしょうか? 人の毛の色は人種によって金色、褐色、黒、グレー……様々ですが、これらはメラニン色素によって決まります。そして、白髪が増える時期には、人種や個人による差はあれど、加齢とともに白髪になることは共通しています。

白髪化は、メラニン色素を作るメラノサイトの機能の低下や消失により、毛からメラニン色素が消えていくために起こる現象です。よく、ストレスなどで白髪になる、という言い伝えがありますが、これには科学的根拠はありません。

そもそも髪の毛って、すでに死んでしまっている細胞からできているんですよ。そのため、精神的なショックなどの影響で、一夜にして白髪になるなどということはないし、ストレスなどによって白髪化が進むということもありません。

しかしながら、一気に白髪が目立つようになる例はあります。例えば、白髪まじりのヒトが、円形脱毛症にかかった場合です。円形脱毛症にかかると、脱毛は一気に進みます。

また、円形脱毛症は、毛母メラノサイトが存在する黒髪の毛根の方が影響を受けやすく、黒髪の方が早く抜けてしまうといった現象がおきます。そのため、白髪まじりの方が発症した場合、まず黒髪から抜けていくため、白髪が目立ち、一気に白髪が増えたといった印象を与えることがあるのです。

そして円形脱毛症は、ストレスが引き金となって起きうるものですので、混在した認識の元「ストレスによって白髪が増える」と言われるようになったのかもしれませんね。

ちなみにAGA(男性型脱毛症)も、ストレスとは全く関係ありません。抜け毛や白髪を気にし出す時期は30代後半以降が多く、仕事や家庭においてもストレスを感じやすい時期と重なるんですよね……。そのため、髪の毛とストレスが関連した神話が生まれたのだと考えられます。
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