2014年10月08日
<デング熱>兵庫で感染例 「代々木」と一致 西日本で初
厚生労働省は7日、兵庫県西宮市内でデング熱に感染したとみられる患者が確認されたと発表した。患者は19歳の女子学生で、東京都立代々木公園(渋谷区)で蚊に刺され感染した患者とウイルスの遺伝子配列が一致した。代々木公園などで感染した人が西宮市内で蚊に刺され、その蚊に女子学生が刺されて発症したとみられる。感染場所が西日本で確認されたのは初めて。
厚労省によると、女子学生は9月28日に高熱や筋肉痛などを発症し、今月1日に入院。重症ではなく、回復傾向にあるという。女子学生は9月10〜16日にマレーシアを旅行して蚊に刺され、当初は海外で感染したとみられていた。しかし、帰国から発症までの日数が通常の潜伏期間と比べ長いため、国立感染症研究所でウイルスを検査。代々木公園に由来する患者のものと遺伝子が一致し、国内感染の可能性が高いことが判明した。
女子学生は帰国後に西宮市内から出ておらず、9月22日に市内の自宅で複数回蚊に刺されていた。市は8日、刺された場所から半径200メートル以内の範囲について蚊を駆除する。
西日本でも感染場所が確認されたことについて、厚労省の担当者は「全国どこでも感染する可能性はある」と指摘。「ウイルスを媒介するヒトスジシマカは10月下旬で活動を終える。蚊のシーズンが終わるまで長袖を着るなど対策を取ってほしい」と話している。
また厚労省は7日、都立上野恩賜公園(台東区)で蚊に刺された都内の50代女性がデング熱に感染したと発表。都は同日、同公園の蚊の駆除を実施した。国内の感染者は西宮市の女子学生を含め18都道府県の計157人になった。
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