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2014年10月03日

御嶽山噴火 衝突時速300キロ 山頂に降った噴石

 御嶽山の噴火では、死亡確認された47人のうち46人が、噴石が頭や体にぶつかったことによる損傷死だったことが、長野県警の検視で分かった。東京大地震研究所の金子隆之助教(火山地質学)の分析によると、山頂付近では直径10センチ以上の噴石が時速300キロ弱のスピードで多数降り注いだとみられるという。
 金子助教は、噴火翌日の9月28日にヘリコプターから撮影した御嶽山の画像を分析。噴石でできた穴の分布状況を調べた。
 その結果、穴は噴煙の流れと同様、火口から北東に向けた方角に分布。火口から約500メートルの範囲で直径10センチ以上とみられる噴石による穴が、4メートル四方当たり平均10個以上確認された。さらに、火口から1キロ先でも直径50〜60センチの大きさの穴が確認できたという。
 金子助教は、直径10センチ程度の噴石を45度の角度で1キロ先まで飛ばすためのスピードを計算。今回の火口が山頂より200メートルほど低い位置にあったことなどを考慮しても、噴石の初速は時速約360キロで、登山者が多数いた山頂付近では、時速300キロ弱で弾道を描いて落下したと推計した。
 「大きい噴石は他の石にぶつかるなどして割れ、細かくなって四方八方に飛び散るから、現場はまさに雨が降るように噴石が飛んできたとみられる」と金子助教。「新幹線並みのスピードで直径10センチの石がぶつかるのだから大変な衝撃だ。ヘルメットでも、とても防ぎきれなかったのではないか」と話している。
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