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2014年10月02日

1058人態勢で捜索再開も降雨で中止…御嶽山

長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)(3067メートル)の噴火で2日、長野県警による確認作業で、新たに死者16人の身元が判明し、亡くなった47人のうち、身元判明は計42人となった。

 長野県警や消防、自衛隊などの合同救助隊は、噴石や岩の陰、火山灰の下、登山道から離れた場所に取り残された遭難者がいる可能性があるとみて、噴火後最大規模の1058人態勢で捜索を再開したが、降雨のため、午前11時半過ぎに中止した。

 気象庁によると、地下の水蒸気などの動きを示す「火山性微動」に大きな動きはなく、県は2日も山頂付近での活動が可能と判断。地上部隊は「王滝口」(87人)と「黒沢口」(145人)の二手に分かれて午前6時に入山した。

 合同救助隊はこの日、捜索範囲を、これまでの山頂の剣ヶ峰や、別の峰にある王滝頂上山荘のほか、まだ十分に捜索できていない二ノ池の北東方面に広げる予定だった。一方、山頂付近の噴石を取り除くため、大型輸送ヘリ「CH47」で山頂へ資材運搬車を運ぶ予定だったが、雲で視界が悪くなり、飛行を中止。さらに降雨のため、9合目まで登った地上部隊も捜索を中止した。

 気象庁は、御嶽山周辺で2日午後2〜3時からの降雨を予報。3日朝までに最大で計30ミリが降る可能性がある。

 県は、御嶽山の噴火で堆積した火山灰が降雨などで土石流につながる恐れを懸念しており、降雨が予想される時刻の3時間前に救助隊の活動を中断して下山する内容の基準を策定。県災害対策本部は「午前中が活動の正念場。捜索に全力を挙げる」としていた。

 国土交通省中部地方整備局は2日、土石流など今後の災害に備え、ウェブカメラの設置を開始。24時間態勢で川の様子を監視する。
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