2014年09月26日
今度は黄色の「マークX」トヨタのカラー戦略に見る時代背景
クルマはファッションと同じで個性が表れるもの。もちろん車種やデザインの好みも重要だが、近年薄らいでいた「色」で差別化を図るユーザーも増えてきた。
そのため、自動車メーカーは、売れ筋のホワイト・ブラック・グレーといった無彩色だけでなく、あらゆるボディカラーを揃えてユーザーの多様なニーズやライフスタイルに応えるようになった。
昨年、トヨタ自動車が高級セダンの「クラウン」で目にも眩しいピンク色の特別限定仕様車を発売し、話題をさらったのは記憶に新しい。黒塗りのハイヤーなどにも使われる“お堅い”車種が、<権力より愛><ストロングよりチャーミング>のコンセプトで、がらりとイメージチェンジした瞬間だった。
トヨタのカラー戦略はクラウンだけにとどまらない。
今度は「マークX」の特別仕様車に黄色のイエローレーベルを投入した。鮮やかなイエローは外装のほか、ドアトリムやシート表皮、ステンレス製のドアスカッフプレートなど随所に採用され、まさに個性を際立たせるデザインとなっている。
同車の発売に合わせ、9月1日には東京タワー隣のスターライズタワーにて、「MARK X Yellow Label(マークX イエローレーベル)プロジェクト」のキックオフセレモニーが盛大に行われた。
このプロジェクトは、トヨタがバブル景気前後のトレンドを数々生み出したクリエーター集団、ホイチョイ・プロダクションなどとタッグを組み、「クルマの楽しみを通して大人のオトコを刺激する!」企画を発信していくというもの。当日は東京タワーまで黄色に染めるド派手なサプライズ演出で会場は驚きに包まれた。
また、トークセッションでは俳優の細川茂樹氏やサッカー元日本代表の武田修宏氏が理想のドライブデートや黄色いマークXでエスコートしたい女性像などを告白。スペシャルムービーに出演する葛岡碧さんら人気ファッションモデル5人の女性たちと盛り上がった。
同プロジェクトでは、全国各地のデートスポットを掲載した専用冊子「ESCORT Yellow Date book」を全国のトヨペット店などで配布している。
いま、クルマに限らずピンクや黄、赤といった明るい色の商品に関心が高まっているのは、時代背景に依るところが大きい。
日経BPヒット総合研究所上席研究員の品田英雄氏が話す。
「高度成長期の1970年代やバブル期の1980年代後半など景気のいい時代は、ファッションでも赤や黄、緑などの有彩色が人気となり、逆に景気の悪いときは地味な色が選ばれる傾向がありました。近年、モノトーンがカッコイイと言われていたのは、景気低迷により無難で個性を主張しない色が好まれたからともいえます。
そして、再び鮮やかな色が人気になっている理由は、景気回復の基調に乗って楽しさや面白さといった付加価値を取り入れたい人たちが増えているため。エンターテインメント業界でいえば、きゃりーぱみゅぱみゅのファッションセンスが支持されているのは象徴的です。
クルマもただ走るだけの実用性重視から個性が求められる時代。カラーバリエーションを含めて“遊び心”を持った車種が注目されているのは、時代の明るさを背景に再びクルマが自己表現のシンボルとして回帰している証拠ではないでしょうか」
品田氏は消費者の中にある“アゲアゲな気分”が商品トレンドの色に結び付いていると分析する。そういう意味では、トヨタ車の鮮やかなカラー戦略が時代を映す鏡になっているのかもしれない。
そのため、自動車メーカーは、売れ筋のホワイト・ブラック・グレーといった無彩色だけでなく、あらゆるボディカラーを揃えてユーザーの多様なニーズやライフスタイルに応えるようになった。
昨年、トヨタ自動車が高級セダンの「クラウン」で目にも眩しいピンク色の特別限定仕様車を発売し、話題をさらったのは記憶に新しい。黒塗りのハイヤーなどにも使われる“お堅い”車種が、<権力より愛><ストロングよりチャーミング>のコンセプトで、がらりとイメージチェンジした瞬間だった。
トヨタのカラー戦略はクラウンだけにとどまらない。
今度は「マークX」の特別仕様車に黄色のイエローレーベルを投入した。鮮やかなイエローは外装のほか、ドアトリムやシート表皮、ステンレス製のドアスカッフプレートなど随所に採用され、まさに個性を際立たせるデザインとなっている。
同車の発売に合わせ、9月1日には東京タワー隣のスターライズタワーにて、「MARK X Yellow Label(マークX イエローレーベル)プロジェクト」のキックオフセレモニーが盛大に行われた。
このプロジェクトは、トヨタがバブル景気前後のトレンドを数々生み出したクリエーター集団、ホイチョイ・プロダクションなどとタッグを組み、「クルマの楽しみを通して大人のオトコを刺激する!」企画を発信していくというもの。当日は東京タワーまで黄色に染めるド派手なサプライズ演出で会場は驚きに包まれた。
また、トークセッションでは俳優の細川茂樹氏やサッカー元日本代表の武田修宏氏が理想のドライブデートや黄色いマークXでエスコートしたい女性像などを告白。スペシャルムービーに出演する葛岡碧さんら人気ファッションモデル5人の女性たちと盛り上がった。
同プロジェクトでは、全国各地のデートスポットを掲載した専用冊子「ESCORT Yellow Date book」を全国のトヨペット店などで配布している。
いま、クルマに限らずピンクや黄、赤といった明るい色の商品に関心が高まっているのは、時代背景に依るところが大きい。
日経BPヒット総合研究所上席研究員の品田英雄氏が話す。
「高度成長期の1970年代やバブル期の1980年代後半など景気のいい時代は、ファッションでも赤や黄、緑などの有彩色が人気となり、逆に景気の悪いときは地味な色が選ばれる傾向がありました。近年、モノトーンがカッコイイと言われていたのは、景気低迷により無難で個性を主張しない色が好まれたからともいえます。
そして、再び鮮やかな色が人気になっている理由は、景気回復の基調に乗って楽しさや面白さといった付加価値を取り入れたい人たちが増えているため。エンターテインメント業界でいえば、きゃりーぱみゅぱみゅのファッションセンスが支持されているのは象徴的です。
クルマもただ走るだけの実用性重視から個性が求められる時代。カラーバリエーションを含めて“遊び心”を持った車種が注目されているのは、時代の明るさを背景に再びクルマが自己表現のシンボルとして回帰している証拠ではないでしょうか」
品田氏は消費者の中にある“アゲアゲな気分”が商品トレンドの色に結び付いていると分析する。そういう意味では、トヨタ車の鮮やかなカラー戦略が時代を映す鏡になっているのかもしれない。
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/2804760
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック