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2014年09月26日

<4Kテレビ>家電各社が続々新製品 パナソニックは7機種

 パナソニックは25日、高精細な4Kテレビ「ビエラ」の新たな2モデル7機種を発表した。2011年の地上デジタル放送完全移行前に薄型テレビを購入した層の買い替え需要が発生し、4Kテレビ市場は伸びている。家電各社は新製品を積極的に投入して需要を取り込む構えだ。

 上位モデルは、テレビ本体に直接話しかけて操作できる「ダイレクト音声操作」を国内大手で初めて導入。「テレビをつけて」「8チャンネル」「音量30」などと日本語でテレビに語りかければ、リモコンなしで操作できる。画質面でも画像処理の方法を工夫し、色や明暗をより忠実に再現できるようにしたという。

 下位モデルは、4Kテレビとしては小型の40、48型をそろえた。既に発売中のモデルを加えると3モデル12機種となり、消費者の選択肢を増やすことで、シェア拡大を図る。2モデルの市場想定価格は40〜85型で20万〜200万円前後(税抜き)。10月17日に発売する。

 4Kテレビ市場は「想定以上の伸び」(パナソニック)で推移している。調査会社NPDディスプレイサーチによると、4Kテレビ(50型以上)の今年の国内出荷台数は17万台と、前年の3・2倍に拡大する見通し。来年は50型以上に占める4Kのシェアが半数に達し、17年には100万台を超えると予測する。テレビの買い替えサイクルは6〜8年とされ、「どうせ買うなら高くても良いテレビを求める客が多い」(大手家電量販店)ためだ。

 調査会社BCNによると、4Kテレビの平均単価は今年8月には30万円を下回り、1年前に比べ4割弱下がった。ただ価格が安い小型の増加によるもので「値崩れしているほどではなく、当面、メーカーは技術や機能を競うことになる」(BCNの道越一郎アナリスト)という。

 他の電機メーカーも力を入れており、三菱電機は10月、同社としては初の4Kテレビを発売する。シャープや東芝も近く4Kテレビの新製品を発表する予定だ。

 ◇4K

 現在主流のフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ高精細映像。「K」は1000を表す単位キロ(Kilo)の略。画像を表現する粒のような「画素」が横に約4000個並ぶため4Kと呼ばれる。現在発売されている4Kテレビは、通常の放送を「4K並み」に高める技術を搭載するのみで、4K放送をそのまま受信できない。このため別途対応チューナーが必要だ。6月からCSとケーブルテレビで試験放送が始まった。CS放送のスカパーJSATは来年3月から有料放送としては世界初となる4K専門チャンネルを開局する。2チャンネルで、Jリーグなどのスポーツ、映画、音楽ライブを放送する。2016年にはBSで4Kの試験放送が始まる予定。
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