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2014年10月24日

“キャラ立ち”しすぎると地元が困る? ゆるキャラの抱える課題とは?

まだまだ根強いゆるキャラ人気。2000年代後半から「国宝・彦根城築城400年祭」のイメージキャラクター“ひこにゃん”、「平城遷都 1300年祭」の“せんとくん”らをきっかけにじわじわと認知され、熊本県の“くまモン”が全国的にブレイク。見た目の微妙さや、シュールなキャラクター設定などの、程よい“ユルさ”がウケてファンを増やし続けているが、キャラクター人気が過熱しすぎると、地域がおざなりにされる可能性もあるとか。



 もともとゆるキャラは地域活性化の一環で誕生したものが多く、その土地の歴史や名産などをルックスや名前のモチーフにしているものが多い。好きなキャラクターを通して地域の詳細や観光名所、名産品を知り、愛着が沸く…という効果を生み出してきた。

 昨今のゆるキャラ人気について、追手門学院大学の河合博司教授(地域文化創造機構長)は「ゆるキャラがまちおこしの一つの手段であることは間違いありません」と認めつつも、「最近ではキャラクター自体がクローズアップされすぎて、背景にあるものが見過ごされがち。ブームというのは一過性のもので、いつかは終わってしまう」と指摘する。

 では、ゆるキャラたちは今後、どのような活動を目指せばいいのか。この疑問に、河合教授は「地域の特性をどう生かしながら、息長く広めていくかが大切ではないでしょうか」とアドバイスする。同大学では来春、未来のまちおこしプロデューサーを輩出する「地域創造学部」が誕生するが、その学部では地域活性化にかかわる実践的な授業を行うという。

 キャラクターのアイドル化でそもそもの“地域活性化施策”が忘れられては元も子もないし、インパクト勝負で一時的に注目されるだけの“一発屋”になるのはもったいない。手塩に掛けられて育てられたゆるキャラたちの10年後は、多感な時期にこのブームを見つめている、今の若者たちにゆだねられているのかもしれない
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