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2014年10月16日

年内の捜索打ち切り=環境悪化で「断腸の思い」−不明7人、春以降再開へ・御嶽山

56人が死亡し戦後最悪の火山災害となった長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(3067メートル)の噴火で、長野県の災害対策本部は16日、積雪や凍結など捜索環境の悪化により二次災害の恐れが大きくなっていると判断し、行方不明者7人の年内の捜索活動を同日で打ち切った。再開は来春以降になる見通し。
 長野県の阿部守一知事は同日記者会見し、「ご家族の帰りを待っている方々がいる状況だが、環境は日に日に厳しくなっている。断腸の思いだ」と述べた。
 噴火は9月27日正午前に発生。警察や消防、自衛隊による捜索活動は翌日から開始され、当初は登山道や山小屋、山頂付近を目視で確認。今月7日からは、金属探知機や棒などを使い山頂一帯をくまなく調べるローラー作戦を始めた。
 15日以降は「全山捜索」と位置付け、最多の1000人規模の態勢で、捜索が済んだ山頂付近や登山道などを調べ直していた。
 ただ、火山灰のぬかるみなどで足場が悪く、捜索は当初から難航。台風の接近などの天候の崩れや有毒ガスの発生などで中断も相次いだ。15日には山頂付近で積雪が確認され、気温の低下で日中も凍結するなど、捜索環境が悪化していた。
 捜索が再開されるのは入山規制がなくなった時点となり、阿部知事は「早くとも春以降になる。その時点で改めて検討したい。基本的に雪解け以降でないと、対応できる状況ではない」と説明。噴火レベルや雪解け状況を考慮しながら判断するという。 
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