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2016年05月08日

春のあらし

浮浪雲 第1,004回、春のあらし。

何度かメインを張った、2つ意味で頭のでかい男、長十郎。おねえちゃんと無理やりやっちゃって牢にぶちこまれたこともありました。今回も彼の話。

以前は至って普通だったはずの長十郎宅、今では立派なゴミ屋敷になっておった。
「わたしにとっては必要な物だわい」
「ゴミなどと失礼なことをぬかすな」
などとぬかしよる。
「みんなわしの家族のようなもんじゃわい」

これは、孤独をこじらせちゃったやつでしょうか。

隣の住人女性に
「その仕出し弁当、黴が生えたやつだろうさ」
と言われてなお意に介さずもりもり食べる長十郎。しまいには
「コラッ茶ぐらいいれんかい」である。おとなりさんに。

夜、布団で簀巻状態になり眠る長十郎。
(寒い)

朝、視点は上司のごろ寝奉行に移る。
やり手っぽい部下に、長十郎を警察として採用したほうがいいか悪いか問うお奉行。対して「アレは頭悪いし覇気が感じられない」との内容をやんわり伝える部下。
オレが捨てると誰も拾ってくれない、とお奉行は心配するも、
「お奉行の人情味のあるところは敬服いたしますが、しかし……警察の人間の扱いは人情など無用にございます」
スパッと切り伏せる。仕事を優先できる人ね。

ゴミまみれの中、今日も今日とて布団簀巻で眠る長十郎のもとへガサガサとゴミ山をかき分け駆けつける犬、三郎太。
「よしよし、わたしと一緒じゃないと眠れないのかの」
と、ともに眠りにつく。

日は変わり、少しばかり片付いた家の中、ヒザに三郎太をのっけてきせるを吸う長十郎。
(あれっ)
(わたしは今なにを考えてたんだっけなあ…)
(……? はてな? なにか大事な事を考えてたような気がするけどなあ…?)

なんだかわからないけどとにかく出掛けてみる長十郎。
(あれっ、わたしはどこへ行くのかな)
(こっちへ行くと海辺だが、海辺になんかなにしに?)
(奉行所へ行くんじゃなかったかな)
この世界の人々は海好きだなしかし。うちの親父も異常な海好きですが。

海へやってきた長十郎の頭に"ビシッ"と痛み走る。
そして"ぴゅっ"と吹いてくる風
"ぴゅっ"
"ぴゅっ" "ドン"
長十郎のでかいどたまが分離してさかさまに地面へ落ちる。大変シュール。
三郎太がゴミ屋敷から駆け出し、さらにぴゅっぴゅっと風が吹く。

やり手の部下がお奉行に、長十郎が倒れたと報告。卒中だそうにございます。
三郎太が長十郎を発見して、まあ発見したのはわかるんだが、どうにかして助けを呼んだらしい。えらいこっちゃで。
長十郎は目黒療養所へ移送されたというわけで、
「三郎太のことが気がかりでございます」と部下。意外にも犬を心配しております。
「春のあらし… であるか」タイトル回収するお奉行。

その後2ページばかり町と海辺を走る三郎太。最後のコマにちっさく雲の旦那らしきシルエットが。

療養所にて
(わたしが死のうが生きようが世間ではどうでもいいことか。悲しむ奴などひとりもいまいな。たぶんな……………………………)
(ひとりぼっちで生きてきて、ひとりぼっちで死んでゆくのか……………)
世をはかなむ(?)長十郎のもとへ、バリッと障子をブチ破り飛び込む三郎太。
「おおっ三郎太」
「おおっきてくれたのか」

「おっお――――っ」
大興奮である。
「生きる希望が湧いてきたぞ」
と、片膝ついた『命!(コピーライトマークゴルゴ松本)』みたいな変なポーズ。ブチ破った障子のおかげで長十郎宅のごとき荒れようです。

「三郎太、ここからはひとりで帰れよ」
「三郎太、ひとりで生きていくんだよ。わたしも頑張るからな」
「ありがとう。良く来てくれたな」
「三郎太また来ておくれよ」
ちゃんと帰っていく三郎太を見送る長十郎。
(三郎太、さびしいだろうなあ……)
静かに涙する。
コマ外からワオオオオオオと鳴き吠える三郎太と、
(啼くんじゃねえよ…)
「おおおおおおお」
自身も号泣する長十郎、

"どうせ死ぬ時ゃひとりだ。ひとりぽっちが悲しいんじゃない。ふたりぽっちがひとりぽっちになるのが、悲しい。"

のハシラで締め。

私もわりとひとりで生きてる身ですんで、このハシラは身にしみてわかります。
うん。教訓とかより、ただただ共感するだけの回でした。
posted by mz at 22:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 浮浪雲

ごめんね街道

毎度の忘れた頃更新。相変わらず古いお話を起こさせていただきます。

1,000回記念の興奮も落ち着いた1,003回目タイトルがごめんね街道。
夜中、女房不在の布団の横、男が星座している。

(いままでにこんな事はなかった)

女房・雪江の不在をいぶかしみ、酒をグッといった次のページは朝日が差し込み、雪江が布団に寝ている。
いわく、京ちゃんに誘われて飲みに行き、飲み過ぎて長寿庵先生のところに担ぎ込まれた。
「たまにはそんな事もあるわな。気をつけろい」

などと言ってはみても気が気じゃないらしく、例の浜辺のまるっと1ページ大ゴマで

「信じるんだよ、五郎八
 女房を信じるっ」
「雪江が俺を裏切るわけねえだろう」


と、カッコいいのか悪いのかよくわからん雄叫びをあげてます。
自分に原因があるのか、と振り返る。しかし酒も煙草もひかえ博打もやらずの五郎八、思い当たるフシなし。気にかかるのは雪江が時たま見せる寂しげな顔。

その物憂げな表情に感じるものがあったのか、一発やってしまう五郎八。
(いいなあ… やっぱり雪江は最高だなあ…)
(やっぱり俺にはおめえが必要だ。おめえなしじゃあ生きられねえ)

町人仲間とゲスいトークに花が咲くも、その後雪江は家を出ていってしまう。
長寿庵先生の話すところ、雪江は余命いくばくもなく、自らの死にゆく様を亭主に見せたくないから出てったのだという。猫みたいだな。

「わっ
 俺にだまって死出の旅路なんて…
 俺は雪江の亭主ですよ!!」


感極まり、長寿庵先生の静止むなしく飛び出す五郎八。

「俺も行くぜえ
 死出の旅」


「わあ―――――――っ」

と、浜を走りまくる五郎八。"ドドッ"と激しい波の描写があるが身を投げてはいない、と思う。
一方雪江は傘をつけ杖をついた旅姿で
(ごめんねあんた。ごめんね)
(ごめんね)
滂沱の涙を流し、松の植わった海沿いを歩く。

「わっはっはっはっはっ 馬鹿ぬかせよ。
 かかあが死んで泣く奴なんかいるかよ」
「喜ぶ奴はいるだろうけどな」
などと町人がくっちゃべってると、突然首の後ろを刃物で斬られる気の毒な出っ歯の町人。
調査兵団、いや五郎八の所業である。
次のページが3コマ構成で

ザザーッ
ザザッ
ザザッ

すべて波の描写。
さらにページをめくるとラストページ大ゴマ、

(きゃっ 春の顔だ)
と花を見つけてカメさん。カメさんではないかもしれないがおそらくカメさん。さらに
"もしも俺が今日死んでも、明日にはお天道様は昇るだろう。花は美しく咲くだろう。だけど俺の太陽は沈んだままだ。"
とハシラの文章。

私のような若輩者には雰囲気ついていくことしかできない世界です。

しかしなんだな。
「俺も行くぜえ」って言えるほどの相手がいるのは、幸せなことですよ。
でもやけっぱちになってはいけない。あれくらいで出っ歯さんを死出の旅に巻き込んじゃよろしくない。
死に際だからといって、よそさまに莫大な迷惑をかけるのはやめましょう。飛ぶ鳥あとを濁さず。

おっかけて雪江さん看取ってやってほしいけど、ジョージ秋山時空においてはそうもいかんのだろうね。
posted by mz at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 浮浪雲
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