カーライフ幸福論

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　　「クルマなんてオワコン！」と20代の終わり頃までは思ってました。保険だの駐車場だの・・・乗っても乗らなくてもお金がどんどん出て行くわけですよ。そんなことよりももっと有意義なことに大切なお金を使いたい！これが都市圏に住んでいる人の素直な(まともな)感想だと思います。

　　でもある時ふと思ったのです。社会全体が自分みたいな意見の人ばかりになったら、私たちの生活はどうなっていくのだろうか？　はっきり言ってまったくわからなかったですね。「超高齢社会では都市部へ集住をさらに進めなくては社会インフラが維持できない」「クルマを廃止して都市型モビリティと鉄道で社会を支える」みたいなことを真顔で言っている社会学者。まあその通りなんでしょうけど・・・なんか腑に落ちないな。

　　ある日の仕事帰り。あまりに疲れていて、家帰って食事の準備をするのが面倒なので、駅前の終夜営業の店で食事を済まします。大手でよく名の知れたチェーン店・・・特別にマズいとは思わなかったけど、食事をしてちょっと後悔しました。理由は言えないけど、今後はお腹がすいて死にそうな時以外は絶対に使わない！と決心させるに十分なクオリティでした。都市部の駅前なんてどこも同じような店が軒を連ねてます。その風景だけでも「イラッ」と来ますね。おそらくあちこちにある駅前のどこの店に行っても同じものを喰わされるのでしょう。自分で料理をする人なら、出された食事を見てそれがどういうものかすぐに分ると思いますが・・・。

　　「東京に住む」ということは強制的に駅前に集められて、しょうもないものを買わされたり喰わされたりして、死ぬまで働き続けるということなんだろうと、その時ふと思いましたね。一生、家の近くのスーパーかコンビニか、駅前の「商業主義」全開の後悔しかしない「食事」をしなきゃいけないなんてゴメンだ。都市生活に囚われて身動きができずに不満ばかりが募る愚かな人生・・・。まずはこれを解決することが自分にとって一番重要なことじゃないか？　まあこれが30歳を前にしてクルマに目覚めた理由です(遅過ぎるよ〜!と我ながら思います)。

　　そして今ではこんな生活をしています。・・・・金曜の夜に何となくラーメンが食べたくなった！よし喜多方まで行くか？とか威勢のいい冗談を彼女と言い合っていると、だんだん引っ込みが付かなくなり・・・。さすがに福島は遠いな〜、けど朝ドライブは最高に魅力的だし、どこか郊外で早朝開店の店は無いのかなと検索。埼玉県草加市の「もっちゃん」という店が4:30に開店らしい。

　　外環道の下を走る国道299号線は早朝にもかかわらず、クルマがそこそこいます。さすがに時間が早すぎるせいかカーエンスー的なクルマは・・・いやいやとても良く目に付きます。朝５時だというのにNSXが！ポルシェ911(997)が！やはり早朝は面白い！　朝の５時にクルマでやって来てくれるお客にラーメン屋の主人も上機嫌なのも嬉しいですね。べつに感謝されたいために行くとかじゃないのですけど・・・食べているものも美味しく感じるんですよね、不思議と・・・。

　　クルマって確かにお金が掛りますが、「正しく」使えば十分に元がとれると思いますよ！レンタカーやカーシェアリングの方がお得だとか言ってくる「訳知り」顔の人に何人も出会ってきましたが、例外なく貧相な顔してやがります・・・。そういうヤツは「海外に行かないと私の欲求は満たされない」とか言ってる。日本を走るだけで十分刺激的なんだが・・・どんだけ想像力貧困なんだよ！腹の中で「オマエとは生きている世界が違うんじゃボケ！」と思いつつ、「そうですねぇ」なんて相づち打ってます。朝の４時にレンタカー屋まで歩いて行ってまでラーメン食べに行こうなんて普通は思わないですよね。