う 私が特に秀逸だと感じたのは第 2 章の「変分法」です。感覚の掴みにくい変分法の世界を、本書は実に巧みにガイドしてくれます。特に物理学を専攻している人にとって、変分法を理解するということは、自然現象に対して全く新たな視点を得るということになるので、この章だけでも一読されることをおすすめします。
色々な直交多項式が紹介されています 第 5 章にはエルミート多項式に始まって、ルジャンドル、ラゲール、チェビシェフ、球面調和関数といった有名な多項式は全て網羅されています。このあたりの内容は当ブログでもおなじみですね。当ブログでは(母関数からの)導出などは省いていますので、より詳しい数学的背景を知りたい人はこの章を読んでみてください。
合流型超幾何関数 合流型超幾何関数は前述のラゲール多項式や後の 8 章のベッセル関数などを含む汎用関数です。非常に抽象的で本書の中でも最難関でありますが、それだけに底知れぬほどの数学的な深みがあります。
三角関数以外にも周期関数が存在します 8章はベッセル関数です。学生時代に n 次多項式でこれほどエレガントな周期関数を表現できることに驚いたものです。当ブログでも再三再四登場する関数ですね(私のお気に入りだからです)。 8 章丸ごと使ってこの関数について解説していますので、記述が丁寧で平易です。この章だけ読んでも理解できますが、さすがに立ち読みでは難しいですよ? ぜひ買ってくださいな。
ついでに演習書も紹介しておきます。
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