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2015年10月16日

高圧機器更新の考え方

ども。

前回から始めました。高圧機器の更新について考える。

今回は更新の意味や考え方について書いていこうと思います。

まず、今現在の日本電機工業会で推奨している高圧機器の更新時期(年数)は以下のとおり。

1−1.高圧交流負荷開閉器(区分開閉器 PAS)・・・10年(屋外用)
1−2.高圧交流負荷開閉器(LBS)・・・15年(屋内用)
2.断路器(DS)・・・20年
3.避雷器(LA)・・・15年
4.交流遮断器(VCB,OCB)・・・20年
5.計器用変成器(VT・CT)・・・15年
6.保護継電器(GR・OCR・UVRなど)・・・15年
7.高圧限流ヒューズ(PFなど)・・・15年
8.電磁接触器(VCSなど)・・・15年
9.コンデンサ・リアクトル(SC・SR)・・・15年
10.高圧配電用変圧器(TR)・・・20年
11.高圧ケーブル・・・25年

って感じです。
んで大事なのが、この更新推奨時期の意味ね。
この更新推奨時期は、機能や性能に対する製造者(メーカー)の保証値ではなく、通常の環境のもとで、通常の保守・点検を行って使用した場合に、機器構成材の老朽化などにより、新品と交換した方が経済性を含めて一般的に有利と考えられる時期って事ね。結構これを保証値と認識している人も多いんですけど、実際はこういう意味なんですね。

私も、開業して間もないですが、以前は業界最大手の電気保安法人に勤務しており、多数のお客さまの電気主任技術者として保守管理に携わっておりました。
やっぱり、経年劣化に伴う機器のトラブル・故障や不意の停電で困っているお客さまの顔をかなり見てきてので、私自身、この高圧機器の更新については考えさせられました。できればもうそんな事は起きてほしくないのです。

んで、次に電機機器の寿命の考え方ね。
一般的には使用中に加わる種々のストレスや経年劣化により、その機器の電気的性能や機械的性能が低下して使用上の信頼性や安全性が維持できなくなるまでの期間と言われてます。
 電気機器は一部の部品を補修・交換する事により、なお相当期間にわたり実用上支障のない性能を発揮して安全に運転が継続できる機器(修理系)と、劣化もしくは故障したら、更新する以外に性能が戻らない機種(非修理系)に分類できます。
 高圧機器において前者(修理系)は、変圧器や遮断器、開閉器や保護継電器(誘導型)など、主として動作(運動)する部分を有する機器が該当し、後者(非修理系)としては、進相コンデンサや計器用変成器、ヒューズ、避雷器などが該当します。
 しかし、この分類はあくまで物理的に見た場合のことであって、故障点などによっては修理不可能な場合もあり、また経済性を加味すれば継電器のように、修理するよりも交換(更新)した方が有利となる場合もあります。
 前者(修理系)の機器については使用期間により影響を受ける絶縁物の劣化に対する耐久性の他に、動作回数による機械的な摩耗、疲労、狂い等に対する耐久性も寿命の決定要因となります。つまり修理系の機器については、一部の部品を修理又は交換する事によって継続して使用することが出来るが、機構全体に「ガタ」が生じて機能を満足し得なくなった場合は更新する必要があり、これが各々の機器の規格に定められた動作回数であります。
 さらに、機器が使用されている環境条件(周囲温度、湿度など)にも大きく影響されるとともに、使用回路に短絡や地絡が生じた場合にも影響を受けます。
個々の機器の寿命は、その機器の使用されてきた環境・履歴により大きく異なるという事です。

ちょっと長くなりましたので今回はここまで!
つづくっ!

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続・高圧機器更新の考え方!!!





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