文字通り子供が成長するうえで大事なホルモンです。成長ホルモンの分泌が悪いと、子供がきちんと成長でき
ずに小人症になってしまいます。ですから、いまは成長の遅い子は、成長ホルモンの分泌量を側って成長ホルモ
ンを与えるという治療が行われるようになっています。 以前が、子供が成長するときに大切なホルモンであって、
大人になればあまり大切な役割をしないと思われてきたのです。 ところが、この十~二十年で、成長ホルモ
ンが大人になっても大切な役割を果たしていることが分かってきたのです。
脳下垂体にがんができたときには、いまは高度な手術願できるようになり、脳下垂体を手術で取ることがで
きます。あるいは、放射線でがんのできた脳下垂体を潰してしまう治療を行います。成長ホルモンは子供の時
しか必要がないので、脳下垂体を潰してしまっても何ら影響はないと思っていました。 しかし、この脳下垂
体を取ったり漬してしまうと、一挙に歳をとってしまうのです。 例えば、50歳の人に手術をすると、1年も
しないうちに頭髪が抜け、目は白内障、になり、歯はボロボロになるのです。 50歳の人は一挙に老化が進ん
で、60~70歳の人は80^90歳の人と同じような状態になってしまうのです。そうしたことから、成長ホルモン
は子供が成長する役割だけをしているホルモンではなく、歳を止めているホルモンだろうということが分かっ
てきたわけです。
いま成長ホルモンは、遺伝子工学で試験管の中で大量に作ることができます。その成長ホルモンを70歳以上
の男性を集めて注射して、運動をさせて、どのような生理的な変化が表れるか調べました。すると、
筋力が若いころの状態に戻り、さらにいろいろな生理的な状態が若返ってくるのです。 それだけでなく、
脳のβエンドルフィンの分布が盛んになるのです。βエンドルフィンは脳内麻薬といわれるように、鎮痛作用
があり、幸福感をもたらすホルモンです。ですから、気分も明るくなるのです。 高齢になると、βエンドル
フィンの分泌が悪くなります。一般に八十歳、九十歳と高齢になるほど、無口になり暗くなる人が多いのはそ
のためです。成長ホルモンを投与すると,βエンドルフィンもどんどん分泌されるようになるので、八十歳、
九十歳の人が明るくなるのです。またβエンドルフィンは、男性が魅力的な女性の体を見て「ムラムラ」とす
るときや性行為の時に分泌されるホルモンで、いわばスケベホルモンといえるようなものです。
明るくなるのはいいですが、高齢で、女生を見ると目がぎらぎら光ってムラムラするというのも、ちょっと
困りますね。成長ホルモンは性ホルモンと違って副作用がないので、いまアメリカでは非常に多く使われてい
ます。例えば、アメリカのシニアプロゴルファーなどには使っている人が多いといわれています。
日本では若返りの薬として認可されていないので、日本で使いたい人は闇で入手しているようです。
ただし、成長ホルモンは、70歳以上と高齢の人でないと効果があまりないといわれています。
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