それは、「免疫」です。ワクチンや特効薬が開発されていない以上、免疫しかたよりにならない といっていい。
人間はウイルスに感染すると1〜2週間で抗体ができて免疫が生じます。ウイルスはこれで撃退される。
インフルエンザのような強いウイルスであっても、それはかわりません。
インフルエンザは11月下旬に渡り鳥がウイルスを運んできて、感染者が爆発的に増えていく。ところが、春が近づくと発症率がガクンと下がります。治癒した人は免疫があり、感染しないので、感染拡大に歯止めがかかるのです。 健常な方々もあちこちで多かれ少なかれウイルスに暴露されており、知らず知らずのうちにある程度免疫ができています。
これを「集団免疫」といいます。 目には見えない体の免疫のありがたさです。
新型コロナウイルスが全国に拡散されていくと、やがて無症状者、軽症者、重症者が出切って終息していきます。もし日本人がいつもの通りの生活をし、インフルエンザのように多くのひとが感染したらどうなるかー 集団免疫ができ、今より1~2か月早く終息のみとうしが付くかもしれません。
集団免疫がつくまでは、少なくない犠牲者が出る。民主主義国家である日本では、世論が耐えられないでしょう。 日本では毎年、数万人が風邪やインフルエンザを悪化させた肺炎で亡くなっています。
インフルエンザだけでも、2019年1月だけで1985人、1日あたり54人の命が失われています。
それでも日本の新型ウイルスによる致死率は、他国と比較してもかなり低い。これには二つの理由が考えられます。
第一に、健康な国民が多いこと。日頃の衛生意識が高さに加え、国民皆保険制度によって普通の風邪でも病院へ行く習慣があり、病気を患っても完治させている人が多い。さらに経済格差も少なく、栄養状態もいい。他方、皆保険制度もなく経済格差大きい米国では今シーズン、インフルエンザで1万2千人以上が亡くなっています。
第二に、新型コロナウイルスでも致死率が低い方が流行している可能性です。というにも、新型ウイルスには「L型」と「S型」、2つがあるという最新報告があるのです。
28144番目の塩基の違いでアミノ酸がロイシン型(l)とセリン型((S)に分けられ、致死率が高いアメリカやイタリア、イランにはL型,軽傷で済む人が多い日本や韓国にはS型が蔓延しているというのです。
免疫学的に言うと、過度な自粛は精神的なストレスとなり、免疫機能にも悪影響を及ぼすのです。
免疫力を担っているのが、血液中の白血球。白血球の中には、マクロフアージ、顆粒球、リンパ球が存在し、外から侵入したウイルスを処理するのがリンパ球です。
リンパ球はウイルスを記憶し、二度と侵入されないように記憶する。これを「獲得免疫」といい、一般的に「免疫」とよがれるものです。
リンパ球にはT細胞、B細胞、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)があります。 わかりやすく言うとT細胞とB細胞は外敵と戦う(軍隊)、NK細胞は『町のおまわりさん』の存在です。
T細胞やB細胞は加齢の影響は受けません。衰えるどころか100歳の人にインフルエンザワクチンを打つと効果があるのです。 いっぽうNK細胞は最前線で身体のパトロールをし、悪い人(ウイルスやがん細胞)を取り締まる役目がある。 新型コロナウイルス感染者の大半が無症状や軽症なのは、軍隊が出るまでもなく、お巡りさんが対処しているからです。
お巡りさん加齢やストレス、栄養状態などで弱体化してきます。お巡りさんが弱ってきたら軍隊の出番です。 (発熱)が軍隊が出てきた証拠なのです。
免疫力を高めるためには、何よりストレスをため込まず、適当に体を動かす。また、時差的に弱いのである程度正しい生活を行うことです。
さらに笑いでもNK細胞が活性化すると判明するといわれています。
ある先生が吉本興業の協力のもと落語や漫才を楽しむ前後のNK細胞を調べたところ、ほとんどの人の活性の上昇がみられたということが分かりました。
毎日の生活にわらいをとりえたらいかがでしょうか?
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