これまでは、血糖値だけで診断していました。血糖値には、空腹時血糖値のほか、75gのブドウ糖を飲んで2時間後の血糖値を測るブドウ糖孵化後2時間値、食前食後にこだわらない随時血糖値があります。
これらの値が基準以上の場合、糖尿型とされます。「型」とは、糖尿病の疑いがある状態です。
血糖値は変動するので、今までは日にちを変えて2回検査し、それでも値が高ければ、そこでようやく糖尿病と診断されました。
新しい診断基準に加わったHbA1c値に加わったHbA1c値は,赤血球に含まれる酸素を運ぶヘモグロビンというたんぱくが、ブドウ糖とくっついた物質です。血糖値がたくさんあると、血液中のHbA1cが増えます。ヘモグロビンの寿命は約4ヶ月なので、HbA1c値は寿命の半分くらい、つまり過去1~2か月の血糖血の状態を反映したもので、6・5%(NGSP)以上なら糖尿型とされます。
HbA1c値は短期間での変動はあまりもおおきくないため、これを基準に加えることで1回の血液検査で診断できるようになったのです。
糖尿病と診断されると、生活習慣改善の指導がはじまりますが、医療施設によっては、【教育入院】を進めるところもあります。過去1~2か月の平均血糖値を示すHbA1cは、診断基準に加わる前から、治療開始後の血糖コントロールの状況を知るための重要な指針になっていました。
2012年3月まで、日本独自の測定法で得られるJDS値を採用していました。しかし国際基準では、欧米を中心に使われているNGSP値を採用しています。そこで日本でも、2012年4月からNGSP値を使うことにしました。JDS値に0・4を足すと、NGSP値のなります。診断基準のHbA1cも,JDS値の6・1%からNGDP値の6.5%に変更されています。
血糖値コントロールの状況を知るための検査値は他にもあります。例えば【1・5AG】はグルコースによく似た物質で、穀物の多く含まれています。体内には常に一定の量が存在していますが、高血糖だと濃度が低くなり、短期間の血糖コントロールの指標とされています。ただし、糖質制限していると、食物から入る
1,5AGの量が減るのことで、濃度が低くなることもありますが、正常です。通常血糖コントロールの指標にHbA1cが使われます。
「会社の健診で、血糖値はいつも正常範囲内だから大丈夫」と思ったら大間違いです。集団検診では空腹時結党時を測定するのが一般的ですが、食後に血糖値が大きく上昇するタイプは見逃される可能性があります。もしかしたら、糖尿病まで行かなくても境界型かもしれません。
糖尿型だからと安心するのも大間違い。糖尿病と正常の間にある境界型は”糖尿病予備群”と呼ばれます。ほっておくと糖尿病に進みやすい状態です。特に、ブドウ糖負荷試験の1時間値が180を超える食後高血糖の人は、2時間値が正常でも糖尿病になりやすいことがわかっているのです。
と異質制限食は、糖尿病の人だけではなく予備群の人も是非実行してほしいものです。早目の血糖値をコントロールしておくことで、正常型に戻ることもできるのです。そして、境界型の段階からすでに動脈硬化が進んでいます。動脈硬化による病気を予防することにもつながるのです。strong>
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