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2017年03月02日

苦悩のバルセロナ・・・一体どうなるMLS

現地時間2月19日、カンプノウで行われたレガネス戦のラスト数分は、フランク・ライカールトがバルセロナの新監督に就任する少し前、いら立ちと不満に包まれた失意のシーズンが終わりを迎えようとしていた頃によく似ていた。

 バルセロナは先週、極めて厳しい一週間を過ごした。14日のチャンピオンズリーグ(CL)でパリ・サンジェルマン(以下、PSG)に予期せぬ大敗を喫し、シーズンの大きな目標の1つを失うことが濃厚となったからだ。

 9シーズン連続でCLベスト8以上の成績を残してきたクラブにとって、決勝トーナメント1回戦での敗退は全くもって想定外の事態である。だが、アトレティコ・マドリーに準々決勝で敗れた昨季に続いての早期敗退より深刻なのは、チームが長らく露呈してきたイメージにある。

 随分前から指摘してきたことだが、今のバルセロナには先発に名を連ねる素晴らしい選手たちを支えるチーム戦術がない。また、戦力的に全てのポジションをバランスよくカバーできておらず、主力メンバーの代役が務まるバックアッパーが不足していることも問題となっている。






パリでPSGに0−4と大敗したことにより、バルセロナが例年より早くリーガ・エスパニョーラの首位争いに集中できるようになったことは確かだ。ただ、14節を残した現在、リーガでは1試合未消化の首位レアル・マドリーに勝ち点1差を付けられており、4月には敵地サンティアゴ・ベルナベウでの“エル・クラシコ”(伝統の一戦)も控えている。逆転優勝の条件は険しいが、2位の座はバルセロナにとって大きな意味を持たない。

 バルセロナとレアル・マドリーはスペインの他クラブが対抗不可能なほど、高額なスター選手をそろえている。それはこの2クラブが元々有している桁違いの資金力に加え、他クラブとの間にあるテレビ放映権収入の格差も一因となっている。

 それでもシーズンの山場を迎えた今、バルセロナはウナイ・エメリ監督率いる強固なPSGのみならず、レアル・マドリーやバイエルン・ミュンヘン、トッテナム、チェルシー、マンチェスター・シティ、ユベントスといった強豪との対戦においては深刻な問題を露呈する可能性がある。

 こうしたトップレベルのライバルを上回るには、個々のタレントだけでは不十分だ。必要なのは高度な連係プレーや組織力であり、目指すプレーモデルを共有することなのだが、ルイス・エンリケの指揮下では全くそれが見えてこない。そのため今になって、しびれを切らし始めたカタルーニャのスポーツメディアは、来季に向けて新監督は誰がふさわしいかのアンケートまで実施するようになった。
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