祖母が亡くなり5ヶ月が過ぎ、
心の整理をつけたくて今日祖母が入院していた病院へ行った。
お昼休みの忙しい時間にもかかわらず婦長さんが対応してくれた。
祖母と祖母を看病するため病院に泊まり込んでいた母に
入院中に親切にしてもらい感謝している事を伝え、
その後今までずっと言葉にしたくても出来なかったことを伝えた。
それは
祖母が胆肝炎のため内視鏡により管を入れ、
しばらくして管がつまってしまったので再度内視鏡により
管を交換した時の事。
以前とは状況が違うため内視鏡を入れている途中に
亡くなる可能性もあると先生に言われわたしと母はどきどきしながら待っていた。
思ったよりも早く処置が終わり病室に元気に祖母が戻ってきた。
祖母に点滴をつけたりしてまだまだ処置をしてる看護師さんに
母は嬉しさのあまり何度も何度もありがとうと言っていた。
その母の大きな声が看護師さんは気が散ったのか?その看護師さんは少し嫌な顔をしていた。
そして次の瞬間、祖母のの呼吸が止まり、看護師さん同士が顔を見合せ
ニヤッと笑った。私からは一人の看護師さんの顔しか見えなかったけれど、
確かに笑った。信じられなかった。驚きすぎて何も言えなかったし、
呼吸が止まった祖母にまず声をかける必要があったため、
「おばあちゃん呼吸して戻ってきて」と何度も声をかけ、
そうこうしているうちに
沢山の看護師さんと主治医の先生が祖母のベッドを囲み
運が良く 一瞬?呼吸が止まっただけで祖母は元気に回復した。
次の日、あの笑った看護師さんを見掛け、
他の患者さんに対する態度を見ていると、
ほんとは良い看護師さんで、あの時だけ
呼吸が止まった事に驚き笑ってしまっただけなんだろう
と思った。
それでも人の命がなくなってきまうかもしれない場面で
笑うなんてあり得ないし、看護師と言う立場で例えどんな理由であれ
笑った顔を見せてはいけないと思う。
だからすぐにでも病院を変えたいと思った。
だけど祖母の家から近く、祖母にも母にも親切な看護師さんがいる
病院を変えることはできない、私さえ黙っていればいい
とその時は思った。
結果は祖母は良い最期を迎えられたと思う。
だからこの事はずっと黙っていようと思っていたけど、
49日が過ぎ、ホッとしたからか?突然何気ない時に
その看護師さんの顔が浮かぶようになった。
一種のトラウマのような状況だ。
自分の思いを正直に伝えたらあの笑った顔を忘れられるんじゃないか?
と思った。
実際 言って心が少し軽くなった。
でも婦長さんが
「実際私がその場にいた訳ではないから分からないけど、
人それぞれ感じ方が違うし、もしかしたら何等かの理由で
口角が少し上がったのかもしれないけど、患者さんのご家族に
悲しい思いをさせたのは申し訳ないし指導不足だ」
というような事を言われ、
その場ですぐに「少し上がったよ口角が上がったのではなく確実に笑っていた」
と言い返したけれど、
婦長さんのその対応はあまり私の言うことを信じてないんじゃないか?
と後から思えてきて少し気持ちが落ち込んできた。
もちろん婦長さんの言うことは理解できるし、
そういう言い方しかないのかもしれないけど、、
できることなら一生こんな経験はしたくなかった。
1日でも早くあのニヤッと笑った顔を忘れたい。
苦しい気持ちに心を支配されたくない。
祖母の介護の手伝いは大変だったけど、
精一杯頑張れたから
あとは良いことに楽しいことに時間を使いたい。