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◆御刀の詳細◆
第二十六回重要刀剣指定品、在銘「肥後同田貫正廣」の健全な薙刀で御座います。
鑑定家本間薫山先生の鞘書きに寄れば、「同田貫正廣」は桃山時代の刀工で、有栖川宮家伝来の古雅で上品な薙刀で「珍品佳作也」と評されています。
　
同田貫は鍛刀の地名で加藤清正の抱鍛冶とも云われ、肥後延寿鍛冶の末裔で、室町時代末期、肥後の山鹿の里菊地に同田貫一族が現れ新刀期まで脈々と及びます。
この薙刀「同田貫正廣」は銘鑑に記載が無くその欠を補う大変貴重な薙刀で、菊地槍を彷彿させる造り込みの迫力ある薙刀で御刀で御座います。

作風は余り反りの強くない整った優美な姿に、良く錬れた地鉄は薙刀造りの概ね頑丈な造り込みで、板目肌は柾がかって流れ杢目交じり、刃文は小沸出来の直刃が焼かれ、小足・葉入り砂流し掛かり、匂口沈む出来の良い薙刀で御座います。釯子は小丸で返りを長く焼き下げられています。

※勿論、最上磨ぎが施され鍛え疵や磨減り等は全く無い無疵無欠点の物で、鋭利さは賞賛に値する見事な薙刀で、茎の銘には生ぶな鏨の鏨枕がしっかりと残り、この様な薙刀は脇指に仕立て直しされてしまう事が多いのですが、頗る健全な姿で残り、見事な白鞘に納められた有栖川宮家伝来の素姓を物語る薙刀で御座います。
現在の高額な磨ぎ料・審査料を考えれば、重要刀剣指定品を購入される方が遥かに得策だろうと思います。
脇指
【法量】長さ39.9 cm 反り:0.60 cm 茎長さ:39.2.cm 茎反り:0.20 cm
【形状】薙刀造り 庵棟 反り浅く頭張らず
【銘文】(表) 「肥後同田貫正廣」　 (裏) 無し
【彫刻】(表・裏)両面に薙刀樋に添え樋入る
【刃長】一尺三寸二分五厘 反り 一分五厘
【元幅】3.10 cm 元重 0.65 cm
【先幅】2.75 cm 先重 0.60 cm
【重さ】555 g
【格付】第二十六回重要刀剣指定品 在銘「肥後同田貫正廣」
【 茎 】生ぶ 茎尻…栗尻 鑢目：大筋違い 目釘孔一個 目釘孔の下棟寄りに長銘有
【 鎺 】名工による見事な金着二重鎺
【登録】文化財保護委員会 東京教３１８０７号 昭和二十六年三月交付
※お渡しの品は画像の物となり撮影用の刀掛は付属致しまません。

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