ボルダリング＆クライミング【初心者のために】

第8章
唯一の道具、クライミングシューズを買おう！

さて、何回かジムに通って、いよいよクライミングが楽しくなってきた。そんな時に、ふと疑問を感じませんか。「毎回、ジムに来るたびに、200円～300円ほど支払わされている“レンタルシューズ代”って高くない」。あるいは「他の人は、マイシューズを履いているのに、自分だけレンタルシューズを履いているのは不利なのでは？」そう感じ始めたら、そうマイシューズの買い時です。
クライミングシューズは消耗品です。新品価格が大体12,000円～20,000円前後です。日本製はなく、すべて輸入品です。週２～3回ジムに通うクライマーで、大体、半年～1年でソールと呼ばれる足底に穴が空いてきます。5000円前後でソールの貼り替えもできますが、最初の１～２足は、まだ自分にどんな靴が向いているのか見極められていないはずなので思い切って買いかえるのが賢明です。

買う場所は、クライミングの専門店が一番種類が揃っています。次にクライミングジムに併設されているショップ。そして最後に一般アウトドア用品店の順番ではないでしょうか。
ネットシップやヤフオク等でも売られていますが、以下の理由から、最初はあまりお勧めできません。
さて、それでは実際、買う上で注意点を幾つか。

■絶対に試し履きするべし
クライミングシューズの場合、きつめのサイズを履くので、足型の合う合わないが普通の靴に比べて、かなり影響します。いくら、雑誌やネットで絶賛されているシューズも、自分の足型に合わなければ無用の長物に。最近はネット通販などでも安く販売されていますが、試し履きなしで購入すると酷い目にあうこともあるので要注意です。なお、お店で試し履きだけして、ネットでポチるのはマナー違反ですので絶対にしないように。

■痛いのは避けよう
昔のクライミングシューズは、性能が悪かったので、なるべく小さいサイズを我慢して履くことが必要だったが、現在のシューズはある程度のフィットしていれば大丈夫。むしろ、最初に気合で小さめを買ってしまって、その後、履くのが苦痛でクライミングを嫌になる人が多数います。
また、同じサイズでもメーカーによってもかなり差があり、さらには同メーカーでも靴の種類によって適切なサイズが変わるので、サイズを決めるのにも絶対に試し履きは必要です。
■メジャーなものが無難
最初のクライミングシューズ選びほど楽しいものもありません。でも、様々なメーカーの様々な種類のクライミングシューズが発売されていて、どれを選んで良いか迷うところ。そこで、あえて失敗しない靴選びという観点から考えれば、メジャーなメーカーのものを選ぶのが無難でしょう。具体的には、
1. 5.10
2. Evolve
3. LA　SPORTIVA
4. SCARPA　
極論を言えば、この4社の中から選ぶべきです。確かに他のメーカーの製品の中には性能的に優れたもの、コストパフォーマンスに優れたもの、デザインが秀逸なもの、とにかく履き心地がよいもの、など良い製品も多数あります。ただし、その一方で、なんで、こんな製品が売られているのか理解が出来ないほど、酷い製品もたまにあるのも事実。実際のところ、どんなに素晴らしい靴を買っても、その良さが判るのは2足目、3足目以降です。そう考えれば、最初の1足目はまず、失敗しないことを考えて無難なチョイスをするのが賢明です。