2019年05月19日
泥沼化していく戦争の最前線で幼女は何を思う――-幼女戦記-[小説]
『幼女戦記(7)』
-Ut sementem feceris, ita metes-
【シリーズリスト】
<レーベル>:エンターブレイン
[著者]:カルロ・ゼン
(イラスト):篠月しのぶ
《プロローグ》
日本のエリートサラリーマンから、
神の暴走により幼女へと生まれ変わった
ターニャ・デグレチャフ。
効率化と自らの出世をなにより優先する彼女は、
その世界で最も危険な存在へとなっていく―――。
◇
東部戦線の不毛な
泥濘の上とて砲火は途絶えぬ。
第二〇三魔導大隊を中核とする
サラマンダー戦闘団もまた、
その狂騒に投げ込まれた歯車の一つ。
よかれ、悪しかれ、
蒔いた種は刈り取らねばならない。
戦争当事者ならば、
誰が祈らずにはおれようか。
せめて、豊かな勝利の恵みがあれかし、と。
故に誰もが努力し、工夫も惜しまない。
だから、誰もが、蒔いた種の刈り入れを願う。
どこに蒔いたのかも自覚せず、
ただ『勝利』を、と。
泥沼化する戦争に幼女は何を思う――
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