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2019年02月06日

染色体数的異常

 ヒトの染色体は女性と男性で核型で46 XX, 46 XYと表される.染色体数がこれより多かったり少なかったりすること(23の倍数になっていないこと)を染色体数的異常と呼ぶ.染色体数的異常を原因として多いものに,一つの染色体が1セットしかないモノソミー(monosomy)と,一つの染色体が3セットあるトリソミー(trisomy)がある.常染色体のモノソミーは全て致死的である.常染色体のトリソミーは21,18,13番染色体を除いて全て致死的である.これに対して,性染色体の染色体数的異常は比較的に生存できる可能性が高いと考えられている.

 染色体数的異常の原因として考えられているものに,減数分裂の際に起きる染色体不分離(nondisjunction)がある.生殖細胞が分化していく過程で通常は染色体数(n)とDNA量(c)が第一減数分裂で2n/4c→n/2c,第二減数分裂でn/2c→n/cとなる.これにより1つの細胞から4つの細胞ができることとなる.尚,受精することによってn/c→2n/2cに復帰する.

 第一減数分裂もしくは第二減数分裂の過程で染色体が均等に娘細胞に分配されなかった場合に,染色体不分離ということが起きることとなる.例えば,第一減数分裂で染色体不分離が起きた場合には,一方の娘細胞は2n/4cで一方の娘細胞は0n/0cとなり,その後の第二減数分裂で娘細胞は2n/2c,2n/2c,0n/0c,0n/0cとなる.受精すること(+n/c)で3n/3c,3n/3c,n/c,n/cとなる.これにより3n/3cはトリソミー,n/cはモノソミーとなる.













posted by Alice at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 染色体
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