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絵本の勉強会

毎月第4水曜日、文庫が始まる2時間前に
スタッフで「絵本についての勉強会」をしています。

担当は順番です。好きなテーマで資料を揃えたり、解説したりします。
この絵が好きっとか、この作家さん好きっとか、季節ものを選んだりとか、
テーマは担当者の自由です。

さて、ある月の勉強会のテーマは…

絵本作家「ユリー・シュルビッツ」氏。

担当者がこのテーマを選んだ理由は「よあけ」という絵本がきっかけとのこと。

よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)



お気に入りの絵本として紹介されていることも多く、なかなか渋い1冊です(^∀^)

この「よあけ」は静かな夜の情景から1ページごとに、少しづつ夜が明け活動していく、まさによあけを迎える様が描かれています。

とにかく何かを感じられる絵力がこの作者にはありますね。


〈作者紹介〉
ユリー・シュルビッツ(またはユリ・シュルビッツと記載されている)氏は1935年ポーランドのワルシャワで生まれました。4才で第2次世界大戦にあい各地を転々とし、パリ→イスラエル、そして1959年にアメリカに渡ってブルックリンの絵画学校→ニューヨークの出版社でヘブライ語の子どもの本のために最初のイラストレーションを描きました。1963年「ぼくのへやの月」を出版。続いて「月ようの朝」「あめのひ」を出版。他の人の作にも多くの優れた絵をつけています。1969年「空とぶ船と世界一のばか」がカルデコット(コルデコット)賞を受賞。この本と「あめのひ」はアメリカ図書館協会の選定図書に選ばれました。

あめのひ (世界傑作絵本シリーズ・アメリカの絵本)





「ゆき」
“ゆきがふっているよ”
ちらちらと降ってきた雪に、こどもが嬉しそう。でも大人たちは“ゆきなんて…”と知らんぷり。雪はどんどん積もっていき町は真っ白に。
静かで、ファンタジーで、ホッとする素敵な絵本です。

ゆき



「おとうさんのちず」はユリ・シュルビッツ氏の自伝。
戦争が終わって、何もかも無くして故郷を離れた貧しい家族。
ある日、父が買ってきたものはパンではなく世界地図だった。
どうしてパンを買ってこなかったんだ。と腹を立てたけど、地図がパンより価値があると気づく。
“戦争反対”とか“世界平和”とか、あからさまな訴えではなく、ジワ〜と心に残る絵本です。

おとうさんのちず





ユリーシュルビッツは、大人向きなのかも?
でも子どもたちにも手に取ってほしい。素直に楽しめる絵本だし、大人になったときに、また違う感じ方してくれたら嬉しいな。

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