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日曜函館〜第52回農林水産省賞典函館記念(GV)

例年通り、今年も巴賞組が基準になる。というよりも、圧勝したレッドレイヴン(父スマートストライク)を負かすことができる組にチャンスが巡ってくる組み合わせ。

前走池添騎手に乗り替わって突然目醒めたかのように圧勝してみせたレッドレイヴンは、脚質的にも池添騎手の柔らかいアタリや函館の小回りコースが合っている印象がある。そして、こちらも力強さがひしひしと伝わってきたバイガエシ(父ジャングルポケット)も函館の重い馬場ならオープンでやれて不思議ない脚力があった。

ただ、これら人気2頭を荒れる函館記念で買うのは逆の意味で勇気が必要で、しかもレッドレイヴンは「オープン大将」というイメージで重賞ではどうしても足りず、バイガエシに関しては、実質まだ準オープに身を置く存在である。名前的にも前走勝ってしまったのはちょっとまずい。

小回りだけに、器用に立ち回れる馬が有利であることは間違いない。ただし、それは夏のローカル・ハンデ戦という特殊な条件が加味されなければ意味を持たない傾向であって、それはつまり、函館や福島、かつての中京などは、とにかくリピータが多いことで知られるとおり、特定の条件に限って好走するタイプが好走することが多いのが、サマー2000シリーズの特徴である。

たとえば小倉記念で言えば、メイショウカイドウが凡走することはありえなかったし、函館記念で言えばエリモハリアー、古くは旧中京では絶対に凡走しなかったヤマニンフォックスなどもその典型例だった。

ただ、そういう昔や大昔の馬の名前がこうして簡単に思い当たるのは、逆にそうそうリピータなど現れないことの対偶の証明になってしまっている気もする。たとえば一昨年のラブイズブーシェ(現種牡馬)などは、偶発的に内枠だっただけで、ハンディキャップホースならありがたくない位置取りになっても、結局最後は大マクリを打って力でねじ伏せた競馬だった。

リピータが多いから、あるいは多いと考えられていることから、「出走する」という意味でのリピータも多いのがサマー2000の特徴。レッドレイヴンを含め、昨年ダメだった組に今年期待するのもちょっと違う気がする。

今年はラブイズブーシェのような力強い競馬ができる組に期待して、ステイゴールド産駒のトゥインクル(56kg)にした。ダイヤモンドSでは実力者フェイムゲームを置き去りにする強い競馬があったから、ここで57kgくらい背負わされても仕方がないところだった。しかし56kgで出られるのは大きなプラス。

前走天皇賞は、大マクリは不発に終わったが、おそらく勝浦騎手は自分でもわかっているだろう。弱気すぎた。トゥインクルの最大の武器であるとてつもないスタミナ勝負に持ち込むことができなかった。函館2000mはトゥインクルにとって得意な条件とは言えない。しかしだからこそチャンスがある。

前回の敗戦が伏線となり、ラブイズブーシェのように、普通なら厳しい競馬でまくって自ら活路を見出してほしい。この馬は、同じステイゴールド産駒のゴールドシップ(現種牡馬)のタイプだけに、他とつきあわないほうがいい。思い切った競馬に徹してほしい。

相手はネオユニヴァース産駒で55kgのネオリアリズム。メドウレイクの血にネオユニヴァースなら洋芝コースはむしろ得意だろう。札幌で2勝というのも強気になれる材料。単穴は、休み明けに実績あるホッコーブレーヴの大駆けに期待。56kgは明らかに恵量で、お父さんのマーベラスサンデーは先日亡くなったばかり。

55kgツクバアズマオーは、ステイゴールド産駒だけにまだまだ上昇の余地があり、実績馬の57kgマイネルフロスト(父ブラックタイド)もそろそろ戻してきそう。あとは大外でも安定感ある55kgファントムライト、そして52kgなら粘り込みもありそうなマデイラあたりまで、手広く押さえる。


◎ トゥインクル
〇 ネオリアリズム
▲ ホッコーブレーヴ
△ ツクバアズマオー、バイガエシ、ファントムライト、マイネルフロスト、マデイラ
   
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