2016年05月06日
日曜東京〜第21回NHKマイルC(GT)、他
外国産馬へのクラシック門戸開放がなされて以降は、外国産馬も皐月賞からダービーを目指す時代になり、NHKマイルCのレースレベルは徐々に下降している印象がある。外国産馬がクラシックを目指すことが今では当たり前となって久しく、実際ダービーでは外国産馬のエイシンフラッシュが勝った歴史もある。
しかし何よりも、日本の種牡馬や競走馬のレベルがどんどん上昇し、世界最高峰のレースと呼ばれる凱旋門賞ですら毎年のように日本馬が参戦し、しかも1番人気にまで推される時代である。日本の競馬がより高いレベルに達するためには、馬ではなく人を輸入すればよい時代である。そういう時代に、NHKマイルCの価値を再確認しようというほうが、方向性としては無理があるだろう。
それだけに、NHKマイルCは波乱必至か、もしくはそれに近い馬券検討のスタンスがはじめから許されているレースであるとも言える。いくら探しても、エルコンドルパサーもグラスワンダーもファビラスラフインもシンボリインディも不在なのだ。はじめから一発大ホームランを狙うべきレースであるように感じる。
ダイワメジャー産駒の注目メジャーエンブレムは4番枠の絶好枠である。スタートで遅れる不安はまずなさそうなシュウジ(父キンシャサノキセキ)が最内枠を引いたが、メジャーエンブレムのハナを叩いて逃げるようなことがあれば、ラストで止まってしまうことはこれまでのレースから明らか。そこをあえて思い切った逃げによってマイペースに持ち込む作戦もなくはないが、今の岩田騎手にそこまでの勝負勘が戻っているとは思えない。メジャーが行くならむしろ折り合いに専念できる枠ということになるだろう。
共同通信杯では勝ち馬の決め手に屈したが、その勝ち馬が群雄割拠の皐月賞を制したから自信を持てるのが、マンハッタンカフェ産駒のイモータルと戸崎騎手だろう。メジャーエンブレムを見る形で好位の一角を形成するはずだから、かつてのNHKマイルのような信じられないハイペースに人気馬が飲み込まれることはまずないものの、スローになることはなく、ラストはどの馬も非常に厳しい競馬になるはず。
本命は思い切って、今回内田騎手に乗り替わってきたハクサンルドルフ(父アドマイヤムーン)にした。前走は阪神外回りマイルの500万条件でデムーロを背に快勝だった。いや、快勝というべきではないだろう。というのも、スタートで遅れて最後方待機、しかも追いだしてからはササるし口向きは悪いし、非常に気性の激しい面が見られた。
しかしこのNHKマイルCというレース、驚くような高時計で決着するときには、勝ち馬はみな舌を縛るほど激しい気性の持ち主であったりする。あの驚愕のレコードで優勝したダノンシャンティもそうだった。他にも2〜3頭くらい、舌を縛っていた馬がこのレースで連対していたと記憶している。
舌を縛るかどうかは知らないが、ハクサンルドルフがそういう激しい気性で速い時計の決着でこそのタイプである可能性は高い。実際前走はあれだけ大きな不利がありながら、ゴール前はデムーロが抑えるほどの楽勝だった。2着馬は次走で強敵ロワアブソリューを破っていた。ハクサンルドルフの稍重の勝ち時計は1分34秒0(上がり33.9)で、翌日良馬場の桜花賞は1分33秒4のハイレベル決着・・・この馬はかなり高いポテンシャルがあるはず。
おそらくまったく人気はないだろう。かつてピンクカメオを本命にしながら大魚を逃がした経験は忘れていない。しかも、ゴール寸前実況で名前を呼ばれ、そのときまで「ピンクおかめ」だと勘違いしていたから情けない。今回はまず名前の記憶に万全を期し、ハクサンルドルフに期待する。
また、厳しい流れを想定するなら、1800m以上に実績があるレインボーライン(父ステイゴールド)は要警戒。福永騎手はペースを読むのが非常にうまい騎手である反面、勝負勘に乏しいというか、善きにつけ悪しきにつけ「教科書通り」の騎乗が持ち味である。
しかし今回のレインボーラインは、ステイゴールドというよりはフレンチデピュティの影響があってか、かなりズブいところがあり、慎重な福永騎手でも早目にスパートせざるを得ないところがある。しかも大外枠だから、思い切った位置取りで競馬する可能性もある。いろいろな意味で、福永騎手には合った条件なのではないかとプラスにとらえたい。
同じく一発ありそうなのが、横山典弘騎手と引き続いてタッグを組むブレイブスマッシュ(父トーセンファントム)か。この馬はマイル以下でしか実績がないものの、2000mのレースはハイレベルの重賞だったことのほうが大きく影響していそう。母の父トウカイテイオーからの底力は受け継がれているはずだから、こういう大舞台でこそ、そして人気薄でこそ楽しみがある。
人気でもトウショウドラフタ(父アンライバルド)の成長力は本物とみる。ただし、時計勝負のタイプではないから、良馬場の府中ではそこまで強気になれない気もする。ロードクエストも同じく有力馬ではあるが、皐月賞では3戦連続して坂で止まってしまったのはいただけない。流れれば馬群を割れる強みはあるが、それでも押さえまで。
メジャーエンブレムはワンペースで誰もつついてこないときには楽勝もある。しかしシュウジに来られるときつくなるし、シュウジが行かなければ誰かが行くはず。府中のマイルGTはそんなに楽ではない。
あとはいちおう人気でもイモータル、そして府中実績が抜群のデムーロ・ティソーナあたりまでは押さえる。
◎ ハクサンルドルフ
〇 レインボーライン
▲ ブレイブスマッシュ
△ トウショウドラフタ、ロードクエスト、メジャーエンブレム、イモータル、ティソーナ
荒れるハンデGVの新潟大賞典も簡単に。
日曜新潟〜第38回新潟大賞典(GV)
外回りの芝2000mだから、メンバーを見渡してもまず前半はスローだろう。しかしメンバーのレベル自体は低くなく、その割にハンデ差が大きくならないということで、あまり荒れないか?の疑問も正直あるが、しかしこのレースでカタイ馬券を買ったところで、穴党はどこにも行けないというレース。難しいなぁ・・・
◎ サトノギャラント(直線バラける新潟ならキレそう)
〇 ショウナンバッハ(落ち着いて乗れるベテランが長い直線を捌く)
▲ マイネルミラノ(丹内騎手が強気に乗ると・・・)
△ ロンギングダンサー(いつも着ほど負けていない、ハンデ魅力)
△ フルーキー(ハンデよりも藤岡兄は新潟不慣れ?のほうが心配)
△ ダコール(エライお馬さん、トップハンデでも得意な条件は走る)
△ ベルーフ(平坦巧者とは思えないが・・・)
△ サトノラーゼン(伸び悩みで・・・ダービー2着の意地見せるか)
しかし何よりも、日本の種牡馬や競走馬のレベルがどんどん上昇し、世界最高峰のレースと呼ばれる凱旋門賞ですら毎年のように日本馬が参戦し、しかも1番人気にまで推される時代である。日本の競馬がより高いレベルに達するためには、馬ではなく人を輸入すればよい時代である。そういう時代に、NHKマイルCの価値を再確認しようというほうが、方向性としては無理があるだろう。
それだけに、NHKマイルCは波乱必至か、もしくはそれに近い馬券検討のスタンスがはじめから許されているレースであるとも言える。いくら探しても、エルコンドルパサーもグラスワンダーもファビラスラフインもシンボリインディも不在なのだ。はじめから一発大ホームランを狙うべきレースであるように感じる。
ダイワメジャー産駒の注目メジャーエンブレムは4番枠の絶好枠である。スタートで遅れる不安はまずなさそうなシュウジ(父キンシャサノキセキ)が最内枠を引いたが、メジャーエンブレムのハナを叩いて逃げるようなことがあれば、ラストで止まってしまうことはこれまでのレースから明らか。そこをあえて思い切った逃げによってマイペースに持ち込む作戦もなくはないが、今の岩田騎手にそこまでの勝負勘が戻っているとは思えない。メジャーが行くならむしろ折り合いに専念できる枠ということになるだろう。
共同通信杯では勝ち馬の決め手に屈したが、その勝ち馬が群雄割拠の皐月賞を制したから自信を持てるのが、マンハッタンカフェ産駒のイモータルと戸崎騎手だろう。メジャーエンブレムを見る形で好位の一角を形成するはずだから、かつてのNHKマイルのような信じられないハイペースに人気馬が飲み込まれることはまずないものの、スローになることはなく、ラストはどの馬も非常に厳しい競馬になるはず。
本命は思い切って、今回内田騎手に乗り替わってきたハクサンルドルフ(父アドマイヤムーン)にした。前走は阪神外回りマイルの500万条件でデムーロを背に快勝だった。いや、快勝というべきではないだろう。というのも、スタートで遅れて最後方待機、しかも追いだしてからはササるし口向きは悪いし、非常に気性の激しい面が見られた。
しかしこのNHKマイルCというレース、驚くような高時計で決着するときには、勝ち馬はみな舌を縛るほど激しい気性の持ち主であったりする。あの驚愕のレコードで優勝したダノンシャンティもそうだった。他にも2〜3頭くらい、舌を縛っていた馬がこのレースで連対していたと記憶している。
舌を縛るかどうかは知らないが、ハクサンルドルフがそういう激しい気性で速い時計の決着でこそのタイプである可能性は高い。実際前走はあれだけ大きな不利がありながら、ゴール前はデムーロが抑えるほどの楽勝だった。2着馬は次走で強敵ロワアブソリューを破っていた。ハクサンルドルフの稍重の勝ち時計は1分34秒0(上がり33.9)で、翌日良馬場の桜花賞は1分33秒4のハイレベル決着・・・この馬はかなり高いポテンシャルがあるはず。
おそらくまったく人気はないだろう。かつてピンクカメオを本命にしながら大魚を逃がした経験は忘れていない。しかも、ゴール寸前実況で名前を呼ばれ、そのときまで「ピンクおかめ」だと勘違いしていたから情けない。今回はまず名前の記憶に万全を期し、ハクサンルドルフに期待する。
また、厳しい流れを想定するなら、1800m以上に実績があるレインボーライン(父ステイゴールド)は要警戒。福永騎手はペースを読むのが非常にうまい騎手である反面、勝負勘に乏しいというか、善きにつけ悪しきにつけ「教科書通り」の騎乗が持ち味である。
しかし今回のレインボーラインは、ステイゴールドというよりはフレンチデピュティの影響があってか、かなりズブいところがあり、慎重な福永騎手でも早目にスパートせざるを得ないところがある。しかも大外枠だから、思い切った位置取りで競馬する可能性もある。いろいろな意味で、福永騎手には合った条件なのではないかとプラスにとらえたい。
同じく一発ありそうなのが、横山典弘騎手と引き続いてタッグを組むブレイブスマッシュ(父トーセンファントム)か。この馬はマイル以下でしか実績がないものの、2000mのレースはハイレベルの重賞だったことのほうが大きく影響していそう。母の父トウカイテイオーからの底力は受け継がれているはずだから、こういう大舞台でこそ、そして人気薄でこそ楽しみがある。
人気でもトウショウドラフタ(父アンライバルド)の成長力は本物とみる。ただし、時計勝負のタイプではないから、良馬場の府中ではそこまで強気になれない気もする。ロードクエストも同じく有力馬ではあるが、皐月賞では3戦連続して坂で止まってしまったのはいただけない。流れれば馬群を割れる強みはあるが、それでも押さえまで。
メジャーエンブレムはワンペースで誰もつついてこないときには楽勝もある。しかしシュウジに来られるときつくなるし、シュウジが行かなければ誰かが行くはず。府中のマイルGTはそんなに楽ではない。
あとはいちおう人気でもイモータル、そして府中実績が抜群のデムーロ・ティソーナあたりまでは押さえる。
◎ ハクサンルドルフ
〇 レインボーライン
▲ ブレイブスマッシュ
△ トウショウドラフタ、ロードクエスト、メジャーエンブレム、イモータル、ティソーナ
荒れるハンデGVの新潟大賞典も簡単に。
日曜新潟〜第38回新潟大賞典(GV)
外回りの芝2000mだから、メンバーを見渡してもまず前半はスローだろう。しかしメンバーのレベル自体は低くなく、その割にハンデ差が大きくならないということで、あまり荒れないか?の疑問も正直あるが、しかしこのレースでカタイ馬券を買ったところで、穴党はどこにも行けないというレース。難しいなぁ・・・
◎ サトノギャラント(直線バラける新潟ならキレそう)
〇 ショウナンバッハ(落ち着いて乗れるベテランが長い直線を捌く)
▲ マイネルミラノ(丹内騎手が強気に乗ると・・・)
△ ロンギングダンサー(いつも着ほど負けていない、ハンデ魅力)
△ フルーキー(ハンデよりも藤岡兄は新潟不慣れ?のほうが心配)
△ ダコール(エライお馬さん、トップハンデでも得意な条件は走る)
△ ベルーフ(平坦巧者とは思えないが・・・)
△ サトノラーゼン(伸び悩みで・・・ダービー2着の意地見せるか)
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投稿者:ASHIGE2|16:50
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