2016年03月21日
日本画画材紹介@ 三千本膠(さんぜんぼんにかわ)
和膠とは簡単に言うと不純物の残ったゼラチンのことでです。
使用する時はこの膠を布なので巻き、適度な長さに折り、水で戻し、火にかけて溶かして定着剤として使用します。
膠には色々な種類がありますが、今回ご紹介する三千本膠は和膠のひとつです。
三千本膠は牛皮などを手作業により鍋で煮込み抽出し、凝固させ、切り出し、乾燥させたものです。
2010年頃日本で最後の一軒となる製造元が廃業し、一度生産終了となりました。
しかし現在は新たな三千本膠も登場しています。
この膠は、夏は腐りやすく、冬はプルプルと凝固してしまいます。そして、熱や湿度にも弱いという扱いにくい素材です。しかし、絵具の発色もよく柔軟性もあるため今日まで長く愛用され続けています。日本画を描く時に無くてはならない材料のひとつです。
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三千本膠(和膠)は、牛の内皮などからつくられますが、職人の高齢化や担い手不足により廃業となった経緯があります。
ブログにも書きましたが、最近ではいくつかの新しい膠も登場しています。
安価な洋膠でももちろん制作できますが、定着力が強すぎる為に日本画制作には和膠があっていると思っています。
日本画は基底材や画材が多少高価ではありますが、和紙に墨、数種類の絵具があれば始められますのでYaNA様も是非一度トライしてみてください。
画材の情報、興味深く拝読致しました。天然素材の物は
やはり希少になっているのでしょうね。
私は日本画の制作経験はありませんので良く分からない
のですが、こういったものは人工のモノ、で代用とかは
できないものなんでしょうね。画材そのものにかなりの
出費がかかりそうでなかなかやりたいというところにまで
いかないです。
失礼いたしました。
ブログの配色が私のと同じだったので
立ち寄らせて頂きました。