映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」を観てきました。
公式サイトを確認すると、あらすじが一切書かれていない
なので、どこまで書いてよいのやら・・・。
ネタバレを書いていますので、観ないでいただきたいです
資産家の娘の誘拐が発端で始まるこのストーリーに思わぬ過去があり、そのために悲しい現実が現れる。
予告動画に「この謎解きを後悔する」と出てきますが、本当にこんな謎解きをしなければこんな悲劇は生まれなかったのかもしれない・・・。
映画を観始めた時は、どんなストーリーなの?と首を傾げつつ、どんな事件なのだろうと思っていました。
単なる誘拐事件なはずはないけど、どこにどんな謎が隠されていて登場人物はどう絡んでいるのか全然わかりません。
わからないまま、蓮壁千鶴男が死に、続いて長男の蓮壁千里が凍死し、謎が謎を呼ぶんです。
ただ、事実だけが目の前にあるだけで、獅子雄と若宮がどんな謎をどう解き明かしていくのかが全然見えてこない。
映画を観ていても頭の中にが続くだけで、殺人事件なのかさえもはっきりしない中で、突然真実が出てきます。
実は20年前の誘拐事件からこの事件につながっていくのです。
事の発端は、蓮壁依羅が娘の紅を不注意から死なせてしまったことです。
うたた寝している間に紅がお風呂で溺死し、そこに居合わせた千鶴男の秘書の馬場杜夫が病院に運ぼうとするのですが、紅は息絶えてしまいます。
その時、ベンチで妻の帰りを娘と待っていた冨楽雷太が居眠りをしているところに依羅が現れ、その娘を連れ去ってしまいます。
この子こそ、20年前誘拐された冨楽碧海で現在の蓮壁紅なのです。
その事実を紅が知り、今回の復讐劇となっていきます。
人の人生を生き、自分の本当の居場所を知った彼女が、こんな事件を起こしてしまうが、最後は本当の家族と一緒に人生を歩めればと思いながらラストシーンを迎えたんですが、こんな悲劇が最後に待ち構えているとは思いもよりません。
地震で家がつぶれ、親子3人ががれきの下敷きに…。
罪を償って、いつか3人が楽しく暮らしてくれればいいのにと願って見ていたのに、なんとも残酷なラストでした
ある意味、後味の悪い映画です。
こういった推理物のストーリーはどうしても犯人探しに重きを置かれているように思います。
ですが、今回は老舗シャーロックホームズの謎解きが感じられ、悲劇には終わりましたが、なかなかいい映画でした。
割と子供のころからシャーロックホームズは好きで、いくつか読んではいたのですが、今回原作として使われている「バスカヴィルの魔犬」は知りませんでした。
あらすじを読んでみるとストーリー自体は全然違うのですが、どこか身勝手な人物がいてそれが悲劇となっていくところは同じなのかもしれません。
現代でも子供連れ去り事件は多く、そのほとんどが殺されてしまっています。
この映画の女の子は理不尽な罰を背負わさせてはいますが、殺されてはいません。
それでも本来歩むべき人生を歩めず、他人の人生を歩んでいた彼女がどんな思いで事実の向き合ったのかは誰にもわからないです。
復讐しか解決する方法はなかったのでしょうか?
なんとか法的に真実を明るみに出し、元の人生に戻すことは出来なかったのでしょうか?
映画なのに、どうしても考えてしまいます。
この映画は心に残る映画の一つになりそうです。
また時間をおいて観ると、もっと違う感情が出てくるかもしれません。
くも
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image