A.circinatusはルソンから記載されたA.seleneに似た種類です。

A.seleneの分布はミンダナオ・ネグロス・ミンドロ・ルソンとされていますが、
基準産地のミンダナオ以外はA.circinatusかもしれません。
ルソン産は♀のみ見たことがあり、　ミンドロ産は未見で分布域からの予想です。

A.circinatusは複眼下のトンガリが鋭く　頭楯がやや異なるような気がします。
もしかしたら分けるほどではないのかもしれませんが。


Aegus selene DeLisle,1967:535,fig.20
[Type Locality] Mindanao,Philippines

記載文の絵　DeLisle,1967より


Aegus circinatus Bomans,1992:185-186,196,figs.14-15
[Type Locality] Philippines Luzon,Mt.Banahao

記載文の絵　Bomans,1992より


旧大図鑑にA.seleneのルソン産（パラタイプ）が出ています、
白黒写真で分かりにくいですがA.circinatusかもしれません。
A.seleneの記載文は持っていないので、
旧大図鑑に書いてある産地が誤植かどうか確認はできていません。

例えば　Aegus corniculatus Didier,1928の基準産地は旧大図鑑では「Kuangton」となっていますが（もしかしたらラベル