詩 (86): 曲絵詩

この大会の主催者などいなく
流麗な横断幕が南国の浜辺に飾られている
一度もその大会に出場したことがない
一度も
今も勝手に開催されている
だから僕も勝手に参加している
むきにならなくていい
一通の手紙は焼き付けるような光ばかりではない
時に雨が降って
時に喫茶店などで雨宿りする
世界中に散らばっている
金の流通
僕はそんなの気にせず散財している
世界は勝手に回る
僕は冗談半分で回っている
これにて大会を終える
明日からやる気と活力で溢れていることだろう
何度でも開催してやる
ワールドカップや五輪などくそくらえ
その大会の主催者は誰なんだよ

posted by 柊太郎 at 01:49 | 詩

2018年08月14日

ライチなどの

とれたての果実の一番甘いところを
いくつかの受難に変えて
彩る
無花果などの
淡い色と濃い色を持った果実が
土鍋で作ったシチューなどに
いくつかの過ちを
ライチなどの種子を
新しい地に植える
今までのことはまるで無意味に
腹を空かせてやってくる
消えた果実のことを考えても無意味

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posted by 柊太郎 at 01:40 | 詩

2018年08月01日

Moss

苔を愛する者はいない
苔にされたまま動かないやつはいる
色んなものを失う
月夜の下で
黄金の城などで
砂漠のど真ん中でバカンスしている
サボテンを育てているバカがいる
歩くサボテン
みんなから愛される

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posted by 柊太郎 at 23:06 | 詩

白いレンガ

白いレンガの家に住む青年
坂道沿いの港町に
モモンガが森から抜け出してきた
キャンディーの模様
甘い休日だけがいくつもの感覚を奪い溶けていく

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posted by 柊太郎 at 00:07 | 詩

2018年07月15日

こぼれたインク

posted by 柊太郎 at 23:07 | 詩

2018年07月07日

貧乏ゆすり

金がない
財布に金が入ってないから
休日はふて寝
それか自転車でパトロール
水をがぶ飲み
キンコンカンコン鳴らしてくる
金があれば福音をもっと届けることができる
貧乏な教会だが毎日神父が鐘を綺麗に磨いている

posted by 柊太郎 at 23:05 | 詩

2018年06月24日

赤い瓦

ねずみ色の屋根瓦
赤い瓦一枚あるだけで心弾む
窓辺で一服
まずここが平和であることが前提だが
そんな条件とっくに満たしている
夕刻のチャイム
人々の笑い声
もう既に崩れ落ちている鱗雲　外の空気
あてにならない一体感
もう既に一枚の瓦に命が吹き込まれたのなら
色を染めよう
別に自分の好きにしていい
この世界が平和ならたったこれだけで充分です

posted by 柊太郎 at 18:41 | 詩

2018年06月09日

マスピュータ

最後の日は特に言うことがないコンピューター
誰だってそうだ偽りはないから
マスミサイル涙腺めがけて
いつだってそうはありたくない
時に嘘も織り混ぜて
成り立つ君がかっこよく見える
最初の日は漢字の成り立ちや会話を習っていた
庭園の松の木に似たマスピュータ

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posted by 柊太郎 at 23:01 | 詩

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