物を直す
傘をさす女の子
雷が落ちてきそうな太鼓のリズム
雨雲は幻の生物に例えられそう
ドラゴンのタトゥーは砂漠の真ん中で
物を壊す
地下の制御室
何かがほどばしっている
何かをついばんでやってくる 鳥の言語で
皇帝ペンギンの側近はほとんど事を伝えるだけ
一応地下世界にも季節の概念はあって
電波をよく飛ばす猫などがいたずらしている
地上では勿論季節の概念はあるが
部屋で寝転がって新しい太陽を拝める
その寝転がる瞬間猫背になるが
すぐに人間に戻る
七転び八起き
結構回数は数えているつもり
二十歳くらいから
起きた回数は忘れやすい
転がるとそのまま転がっていく傾向にあるから
良いときは良いことが重なる
悪いときも然り
オレンジガム口に入れてるときにオレンジパイが焼き上がり
そのまま祭り上げられるかのように果樹園の取り放題
適当に体を起こしてみる
その起き上がる瞬間猫になるが
またすぐに人間に戻る
するめを食べながら
花梨の花が散るのを眺めている
灰色の空はどこかで見たことがある
そっと肩を並べるように
2、3歳離れた人と会話するように
レーズンとヨーグルト間違えるように
南の島へ旅行へ行くように
ひたすら北を目指す
もう戻れない各国への想いは
姿を変えて目の前に現れる
猫は結構好まれる
虎ぶちの毛づやは特に
いきなり朝から夢中になっている
ベランダでじゅうたんを敷き砂まみれ
ベージュのカーテンや苦いコーヒーなど
それといって何にもない ソレ
全て良き思い出
地下のマザーコンピュータ
肌色のフィルム
少し憎らしく
優しく包まれる
地上のシャンデリア
何かを忘れていた
物を壊すこと
雨は全てを癒す
見えない傘をいくらでも叩きつける