飛び降り防止のため
ゆっくり進めば
百貨店になる
100F
タックルして腹に何か隠している
ラグビーの選手みたいに
当たってくだけたのは相手だけ
ロッカールームから取り出した恋文などを
腹痛と見せかけて
自分を愛す
99
結構軽い扉ばかりで申し訳ないが
謝って済むなら扉なんていらない
どちらかと言うとミルフィーユみたいにいくつも層になった記憶が
甘くココアパウダーのような苦味(甘味)で包み込んでくれる
重い扉と言うのは開けないから重い
できないから重い
個性がそう言ってる
できることはなに
まだ力を入れてない
想像も明日も来てない
肌に刺さるひんやりした息吹きを吹きかける妖精
どちらかと言うとなんでもできる(できない)と思った方が良さそうだ
謝る必要はない
この世界はくだらなくて面白い
この世界は最悪だ
これはウォーミングアップだ
ずっと登り続ける坂道であれば
それはそれでやりがいがある
だがあいにく下り坂
息抜き程度の
98
もうアドバイスとか自己啓発的なものはいらん
問いは一つしかない
答えも一つしかない
その二つでハッピーセット
もう好きにしろ
97
荒野にもある行き止まり
壁などを作った息をするように
息をしなければ壁は崩れる
息を止めた大気の壁
もはやどちらでもいい
吸っても吐いても
止まることはもう無くなった
根強く生息する繁華街のイルミネーション
もう死んでしまった
一筋の黒
96
夜行列車の燃料が切れて車中泊している
明日の朝何かしら解決する
何も起きないからこうして荒くれなどは
艶やかな闇の中で眠る
95
ずっと廊下に立たされている
精神だけ鍛えられた
精神マッチョが狭い部屋に入ってくる
94
働きたくね〜
働かないなら居場所が無くなる
詩人や旅人みたいに
93
梅干し魔神
後で食べる
百年後の梅干し
92
無配慮
要塞ができるほどの塞ぎ込み方
配慮するから許して
時間は戻ってこないからやはり要塞として運用する
91
血が出た
知も出た
値も出た
何もかも出る
昔の血みたいに
90
生き方がわからない
縦読みを試してみたが
横に読むしかない
斜めに読んでも
うるさいテレビなど消してもわからないから色々試している
それでもなんで生きてるのかわからない
89
ウエハースか
今日も
鏡のように
三カ月のように
88
海によく行くやつがいるが
何回行ったかはわからない
数えないようにしている
まだ陸地に棲んでいたいので
87
夢を見るなら今この星にいるのは一人だけで良い
86
何回もねだる
まるで子供のように
それが愚鈍な行為だということは恐らく死ぬまでわからない
大人になってもわからない
一回も死んだことのない大人になってみればわかる
今目の前の問題すらも直視できない情けない大人になってみればわかる
次へ次へと待ちわびる
次はない
もう一回何かを望んだ
85
炎に包まれる骸骨がいる
半分諦めたけど残り半分は自分で諦めろ
86
暇や空白があれば踊る
ヴァーチャルダンサー
一緒に踊ったことはない
売り場内の売り子などと
特に興味もない子と
87
記録媒体は円状のものだ
それらが回り始めて発信される
未だに慣れない丸いレンズ
86
陽炎と木漏れ日が日陰の取り合いをしている
それぞれの屋内や
同じ影に一つずつ
85
あと一ヶ月は海上に浮いてる凧
もしくは渡り鳥
84
全部やめた
山の川のせせらぎのような
純粋な感情も失った
桃源郷を渡った
因果関係も無くなった
なのに川は氾濫した
大地は地響きを起こし
風は荒れ 海は大地を呑み込んだ
全部やめられなかった
地球が怒っているから
85
独り言までも具現化する
一人だから
内部だけ見せて歩いている
コンピューターコンテストでよく見る
84
怒りが込み上げてくる
金にならない燃料を汲み上げている
まばらな色合いの上着 いくつか羽織った
プロフェッショナルを数人雇って
83
無意味な話が好きになる
数字の意味がわかるようになるように
一つずつ疑っていく内に
果物の話になる
82
天使の抱擁などと比喩してしまえば
どの国も無と帰す
どこか輝く空間で生活を営み
少しの希望と勇気を与え与えられ
少しの絶望と失望を与え与えられ
悪魔の微笑みが天使の抱擁から夜を守る
高原の上のレストラン
81
蓮の噂
蓮の花が天使について語っている
まだ泥の中で
80
外は晴れやかで
人々はみな明るい表情だ
経済はよく回り 互いに助け合い生きている
喜びも愛も絶えない世の中だ
鏡の向こうには内面がある
私は今ノーセンスで語りかけている
日本語を使う外国人と間違われる
鏡を割るんだ
ノーイメージカラー
79
足場の芳しくない渓流
岩場から岩場に渡り
小鳥のさえずりは朝をくれる
水で顔を洗って乾かしておいたタオルで拭く
つまらない遊び
ケンケンパーの渓谷
78
育成下手
蕾だけもぎ取り水に浸している
そのまま白い布で包んで
77
人は一本の弓矢を放つ
天使は何本も放つ
76
カタカライフ
ただのうぬぼれに付き合ってる カタカ言わせ
申し合わせる 裃の武士
75
格闘技を使っている鳥がいる
特に生物界には影響を与えないが
鳥類では最強
74
試し
実験で人生が終わる
それもまたよい
それでよい
73
最下位を目指しているやつがいる
地球などの球体をいつまでも追い掛けている
後ろには何もない
現れたら道を譲る
火星で国語などを教えている
光が拡がっていく
教わったことに背く
足りないものが全て満たされていく
72
規則がある
それだけは背けない
71
4、5年の履歴書
新しいことを覚え始めた
ちょうどいい区切り
チュッパチャプスの飴の部分だけ
70
苦味で身を守る
ウニのように
行動している時はいい
眠っている時もいい
69
淡い色の海に深い色の実が沈んでいる
その実は誰にも渡せないし
一人で暮らす無人島のヤシの実
大人になればなるほど色づき
若ければ若いほど澄みきっていてわからない
いずれ人々は寄り添いわかちあう
手紙や通信だけ届く無人島に
68
豆腐食べ放題の店の座敷でオーダーしている
だが普通に焼肉も食べ放題で
店の入り口のスイングドアを人が出入りしている
駐車場からその店のテナントを眺めてる奴もいるし
仕事帰りに酒を買って帰る奴もいる
店の裏側は大豆畑のような
山吹色一色で染まっている
67
灯りでデコレーションしている
先に池の鯉が音を立て
庭の果物の実が成る
忘れられた大地に置いてきた回路
それに電源を繋いでも点かない
電池と同じ形をしている
プラスもマイナスもない
月の光に似た
66
飛行生物全てが祝福してくる
鳥だけでなく虫や竜なども翼を羽ばたかせてパレードに参加してくる
ありがた迷惑通り越して何か一線を乗り越えた気がする
水色のトンボ
65
祭りにパトカーが紛れ込んでいる
選挙中も
微妙な緊張感の中
祭り警察は人々を胴上げし車屋台に乗せ
運転免許証などでカードバトルし始める
64
今までは歩いてきた
これからは作っていきたい
雲の上を歩かず
雲を作る
63
盆踊りで金を稼いでいる奴がいる
あぶらとり紙で金魚を掬う奴
水道を海水に戻す奴
阿波踊りで島を渡る奴
釣った魚で生活し
無人島か無人の海で暮らしている奴
62
一匹のアリが駐車場を占領している
そのまま巣食ってしまい
私は違う場所に停めた
三角形のテントが邪魔で
アリは深い闇を食べた
夜ごと
細い抜け穴に一人の王がいる
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