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2018年01月16日

中国、インド洋沿岸国に潜水艦を安く輸出…軍事協力も視野に

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中国が価格競争力を武器でインド洋周辺国に潜水艦を輸出している。日本と米国が主導するインド太平洋戦略の核心パートナーであり国境で葛藤が生じているインドを狙った措置とみられる。

  これに関連して朝日新聞は15日、中国の潜水艦輸出現況を大きく取り上げて報じた。同紙は「すでにバングラデシュ、パキスタン、タイのインド洋沿岸3カ国が購入を決めた。中国が長期的に運用を支援し、海洋データの収集も狙っているとみられており、インド洋での中国の軍事的影響力が強まるのは必至だ」と伝えた。

  バングラデシュは2013年に中国から中古のディーゼル潜水艦2隻を導入することにした。旧ソ連のロミオ級潜水艦を改良した「明級」(中国式035級、水中排水量2113トン)潜水艦だ。

  バングラデシュ政府は歓迎する雰囲気だ。昨年3月にはシェイク・ハシナ首相が出席した中、再就役命名式を盛大に開いた。中国が潜水艦を安く譲り、国営企業(中国港湾)を動員して潜水艦の母港まで建設しているからだ。潜水艦の価格は1隻あたり約100億円。現地の軍関係者によると、(同級の)欧州製と比較して10分の1水準の価格という。

  港はインドに進入する関門である南側のパイラ地区に建設されている。両国の軍事協力をインドが注視する背景だ。朝日新聞によると、港湾の管理を担当するバングラデシュの海軍関係者は「中国人技術者約10人が10日間ほど調査のために訪問した直後、インド大使館駐在の武官が視察しに来た」と話したという。

  タイ政府も「元級」(039A級、2400トン)潜水艦1隻を導入する契約を昨年4月に締結した。建造費用は135億バーツ(約467億円)。タイのプラウィット副首相兼国防相は公開的な席で中国製潜水艦購入の背景に価格を挙げた。

  インドの宿敵パキスタンも中国から「元級」潜水艦8隻を導入する。このうち4隻はパキスタンで建造する計画だ。2015年に習近平国家主席がパキスタンを訪問した際、両国が合意したという。

  周辺国の相次ぐ動きに、これらの国と国境を接するミャンマーも中国の潜水艦に目を向けている。タイの導入発表直後の昨年5月、ミャンマー軍部は記者会見を開き、「潜水艦を購入する。乗組員の訓練を始める」と明らかにした。中国からの潜水艦導入を念頭に置いた発言だと同紙は評価した。

  中国は潜水艦を輸出して中国海軍の弱点を補完しようとしている。潜水艦の運航に必要な海底データが代表的な例だ。米海軍と比較すると、中国は現在、こうした情報がかなり不足している。潜水艦購入国に派遣する運用教官と技術者を通じて、両国が共にデータ収集をするという観測だ。

  中国の潜水艦が寄港できる港湾の建設も中国には大きな機会だ。購買国が協力する場合、中国潜水艦が補修と補給ができる拠点基地として活用できるからだ。

  米国・欧州に比べて相対的に遅れている潜水艦技術自体を高めることができるという長所もある。複数の国で同時に運用しながら技術的な発展を図るということだ。こうした理由から中国がインド洋沿岸国だけでなく中東や中南米の国にも潜水艦セールスを強化していると、同紙は伝えた。
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