2018年01月06日
山尾志桜里、望月衣塑子を生んだ学芸大附属高 “神童少女”は大人になっても戦い続ける
東京学芸大学附属高校。中学、高校受験の塾関係者、保護者から「ガクダイフ」と呼ばれることがある。
1990年代まで、女子がもっとも多く東京大に進学する学校だった。一学年が約330人で男女比率が半々だったこともある。『神童は大人になってどうなったのか』(太田出版)で遭遇した学大附OGは才気煥発で「強い人」という女性が多かった。
2017年で旬な人と言えば、山尾志桜里(1993年卒)、望月衣塑子(1994年卒)であろう。
神童は大人になっても受験生気分が抜けきらず……
山尾志桜里は保育園不足を追及する側から、不倫疑惑で追及される側に立たされた。小学生のとき、ミュージカル「アニー」のオーディションに合格する。アニーを演じながら、通知表ではオール5を通し、東京学芸大学附属大泉中学校に合格した。勉強はいつでも、どこでもできる。10分で参考書の1ページぐらいはできる、それには気合いだと豪語して、当時、受験生の定番『基本英文700選』、山川『詳説世界史』を丸暗記するなどして、東京大に現役合格を果たす。
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山尾志桜里氏 ©文藝春秋
山尾の受験前の一コマである。
「『めんどう臭いから合宿にしちゃおうか』みたいな感じになってきて、一月はほとんど、合宿のような感じで勉強していました。といっても、いちおうは三、四日泊まると一度家に帰って、一、二日くらい一人で勉強して、また行く、それが基本パターンでした。離れでしたし、歯ブラシも着替えも持ち込んで、二人きりで生活しているような気分になって、なんとなく楽しかったですね。(略)心を許し合える友だちだったので、勉強するときも相手が気にならないでペースが守れます」(『アニーの100日受験物語――私は、コツコツ勉強する優等生ではなかった』ゴマブックス、1995年)。
神童は大人になっても受験生気分が抜けきらず、「心を許し合える友だち」の弁護士とマンションやホテルで勉強合宿を行い改憲論議のため理論武装に余念がない。安倍政権と戦うために。
「望月はネジが一本ない」とも言われます
東京新聞記者、望月衣塑子と菅義偉官房長官とのバトルが続いている。
菅は望月に対して、「納得できないからといって同じことを何回も繰り返し説明するのはどうかと思う」「失礼ですけど、あなたの主観に答えることは控えたいと思います」と会見で牽制する。しかし、望月はまったくひるまない。意気軒昂だ。
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望月衣塑子氏 ©文藝春秋
「私の取材は際限がないので、『望月はネジが一本ない』とも言われます。でも、納得できないものは納得できない。(略)安倍一強が続く中で、驕りや歪みが政権の中枢部に生じています。いくら質問しても、菅さんには核心から逃げられますけど、質問し続けることで、真実に迫る効果はあると思います。政治家や政治部の記者が言う『禊(みそぎ)は済んだ』という感覚が、私はわからないんです。同じマスコミの番記者や若手に睨まれつつ、一歩踏み込んだ質問を投げかけていきたいですね」(「週刊現代」2017年11月18日号)
戦いをやめるなど露ほどにも考えていない。慶應義塾大出身。
戦う姿勢を全面に打ち出すOG
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香山リカ氏 ©文藝春秋
立教大教授の香山リカ(1979年卒)は、特定秘密保護法、安保関連法案、共謀罪など安倍政権が進める政策に文字通り声を大にして反対してきた。街頭演説も数多くこなし、戦う姿勢を全面に打ち出している。
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