2016年03月05日
“いつの間にか39万円貯まってました” 35歳女性の「1日10秒の習慣」とは?
「1日10秒続けるだけで、ムダづかいが減り、無理なくお金が貯まる」。1行家計簿の話を聞いて、「本当にそんなことが?」と思った方も多いはず。本日は、35歳女性の事例をお伝えします。
積もり積もった出費が、
年間65万円になっていた!
Dさん(35歳)は看護師。小さな子どもを持つお母さんでもあります。仕事が忙しいうえに子どもの送り迎えもあり、家・職場・保育園の行き来で1日が終わってしまいます。買い物や飲み会にはなかなか行けません。そんな状況なので、お金はそこまで使っていない感覚でしたが、なぜかお金が貯まりません。
ところが、1行家計簿の話(前回記事参照)を聞く中で、「つい使ってしまいがちなもの」の中に、思い当たる出費がありました。
それは「洋服代」。移動は主に電車を利用しているDさん。電車の中で、スマートフォンを使い、オンラインショッピングのサイトにアクセスしているそうです。
振り返ると、「1回の金額はそれほど高くないと思っていたけど、もしかしたら自分が思っている以上に、買い物をしている回数が多いかもしれない」と感じ、1行家計簿で買い物の記録をつけてみることにしました。
結果、かなりの頻度で買い物をしていることがわかりました。その結果が下記の表です。なんと月々5万4千円、年間で考えると、何と約65万円もの出費をしていることがわかりました。
何と年間65万円も使っていることに!!!
スカートは、デパートなどで買えば、1枚1万円近くになるものが、オンラインショッピングだと1000円代で買えたりすることもあるそうです。もちろんクオリティやデザインなどはデパートの商品に劣るものの、十分使えるレベルの商品とのこと。
「安いから」「デパートよりもお得だから」ということでついつい買い物をしてしまっていました。また、オンラインショッピングは、欲しかったら手元のスマートフォンのボタンを押していくだけで買えます。支払いはクレジットカード決済で、現金を払うわけではないので、お金を使っている感覚も薄いのです。
「出費をやめる」「安いものに替える」ことは
できるか?
今はこれだけが楽しみなので、やめることは難しそうだとのこと。洋服を買うのをやめたとしても、他のショッピングサイトで食材やお菓子、お酒を買ってしまう可能性があったので、次は「替える」という方法を検討してもらいました。
しかし、今利用しているオンラインショッピングサイトよりも安く服を買えるところはなく、また店舗に行く時間もないので、「替える」候補がないという結論になりました。
お金を貯めるポイントは、
「回数」を減らす
となると、最後は1回当たりの金額か、買い物の回数を「減らす」ことを考えてもらいました。1回当たりの金額を「減らす」案は、今以上に安く買えるサイトがないので却下。こうなると、回数を「減らす」しか改善策がありません。
まずは、電車の中でスマートフォンを見る回数を減らせないか考えてもらいましたが、電車内で手持無沙汰になり、結局はスマートフォンをさわってしまいそうだとのこと。極端な話、スマートフォンを解約したとしても、スマートフォンは買い物のためだけに持っているのではなく、もはやライフラインになってしまっているうえ、ストレス発散の場がなくなってしまい、現実的ではないという結論に至りました。
ここまで話を聞いて感じたのは、Dさんがスマートフォンでオンラインショッピングサイトを閲覧することは、買い物をするため・欲しいものを探すためだけではなく、ファッション誌を流し読みするのと同じ効用を得ているのではないかということ。そこで、こんな提案をしてみました。
意識的に
「熟考する機会」を作る
(1)毎日スマートフォンでオンラインショッピングサイトを見るのはOK
(2)しかし、そのときすぐには買わない。欲しい商品があったら、その商品の掲載画面のスクリーンショットをとって、保存しておく
(3)週末になったら商品の写真を見返してみて、どうしても欲しいものがあれば1点だけ買ってもよい
このようにすれば、ファッション誌を流し読みするのと同じ効用を得つつも、買い物をセーブできると考えました。セール品や人気商品でなければ、在庫がすぐになくなる可能性も高くはないでしょう。欲しいものがあったら1週間寝かせて「熟考する」という機会を設けてもらうことにしたのです。
この方法を試していただいた結果、日々、オンラインショッピングサイトは閲覧しながらも、買い物の回数を減らすことができました。「買い物を抑制されてつらい」という感覚はあまりなく、むしろ、安さと勢いで買っていた洋服を減らすことができ、楽しく、そして賢い買い物生活ができるようになったと喜ばれていました。結果、
・月の出費回数:21回→6回
・1回当たりの出費額:2592円→3458円
とすることができました。1回当たりの出費額は増えたものの、回数が激減したため、月の節約効果は約3万3000円となり、1年間だとなんと約39万円にもなったのです。
1行家計簿では、常に「やめる」「替える」「減らす」という方法を考えてもらいますが、最初に考えてもらう「やめる」という方法ですぐに改善ができるケースは、正直、あまりないかもしれません。
しかし、改善可能な方法を探していくと同時に、改善不可能な方法も考えて、それを明らかにしておくことによって、「自分にできる改善策は、もうこの方法しかない!」と納得したうえで、改善行動を続けることができます。
(『1行家計簿―――世界一かんたんにお金が貯まる本』より)
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積もり積もった出費が、
年間65万円になっていた!
Dさん(35歳)は看護師。小さな子どもを持つお母さんでもあります。仕事が忙しいうえに子どもの送り迎えもあり、家・職場・保育園の行き来で1日が終わってしまいます。買い物や飲み会にはなかなか行けません。そんな状況なので、お金はそこまで使っていない感覚でしたが、なぜかお金が貯まりません。
ところが、1行家計簿の話(前回記事参照)を聞く中で、「つい使ってしまいがちなもの」の中に、思い当たる出費がありました。
それは「洋服代」。移動は主に電車を利用しているDさん。電車の中で、スマートフォンを使い、オンラインショッピングのサイトにアクセスしているそうです。
振り返ると、「1回の金額はそれほど高くないと思っていたけど、もしかしたら自分が思っている以上に、買い物をしている回数が多いかもしれない」と感じ、1行家計簿で買い物の記録をつけてみることにしました。
結果、かなりの頻度で買い物をしていることがわかりました。その結果が下記の表です。なんと月々5万4千円、年間で考えると、何と約65万円もの出費をしていることがわかりました。
何と年間65万円も使っていることに!!!
スカートは、デパートなどで買えば、1枚1万円近くになるものが、オンラインショッピングだと1000円代で買えたりすることもあるそうです。もちろんクオリティやデザインなどはデパートの商品に劣るものの、十分使えるレベルの商品とのこと。
「安いから」「デパートよりもお得だから」ということでついつい買い物をしてしまっていました。また、オンラインショッピングは、欲しかったら手元のスマートフォンのボタンを押していくだけで買えます。支払いはクレジットカード決済で、現金を払うわけではないので、お金を使っている感覚も薄いのです。
「出費をやめる」「安いものに替える」ことは
できるか?
今はこれだけが楽しみなので、やめることは難しそうだとのこと。洋服を買うのをやめたとしても、他のショッピングサイトで食材やお菓子、お酒を買ってしまう可能性があったので、次は「替える」という方法を検討してもらいました。
しかし、今利用しているオンラインショッピングサイトよりも安く服を買えるところはなく、また店舗に行く時間もないので、「替える」候補がないという結論になりました。
お金を貯めるポイントは、
「回数」を減らす
となると、最後は1回当たりの金額か、買い物の回数を「減らす」ことを考えてもらいました。1回当たりの金額を「減らす」案は、今以上に安く買えるサイトがないので却下。こうなると、回数を「減らす」しか改善策がありません。
まずは、電車の中でスマートフォンを見る回数を減らせないか考えてもらいましたが、電車内で手持無沙汰になり、結局はスマートフォンをさわってしまいそうだとのこと。極端な話、スマートフォンを解約したとしても、スマートフォンは買い物のためだけに持っているのではなく、もはやライフラインになってしまっているうえ、ストレス発散の場がなくなってしまい、現実的ではないという結論に至りました。
ここまで話を聞いて感じたのは、Dさんがスマートフォンでオンラインショッピングサイトを閲覧することは、買い物をするため・欲しいものを探すためだけではなく、ファッション誌を流し読みするのと同じ効用を得ているのではないかということ。そこで、こんな提案をしてみました。
意識的に
「熟考する機会」を作る
(1)毎日スマートフォンでオンラインショッピングサイトを見るのはOK
(2)しかし、そのときすぐには買わない。欲しい商品があったら、その商品の掲載画面のスクリーンショットをとって、保存しておく
(3)週末になったら商品の写真を見返してみて、どうしても欲しいものがあれば1点だけ買ってもよい
このようにすれば、ファッション誌を流し読みするのと同じ効用を得つつも、買い物をセーブできると考えました。セール品や人気商品でなければ、在庫がすぐになくなる可能性も高くはないでしょう。欲しいものがあったら1週間寝かせて「熟考する」という機会を設けてもらうことにしたのです。
この方法を試していただいた結果、日々、オンラインショッピングサイトは閲覧しながらも、買い物の回数を減らすことができました。「買い物を抑制されてつらい」という感覚はあまりなく、むしろ、安さと勢いで買っていた洋服を減らすことができ、楽しく、そして賢い買い物生活ができるようになったと喜ばれていました。結果、
・月の出費回数:21回→6回
・1回当たりの出費額:2592円→3458円
とすることができました。1回当たりの出費額は増えたものの、回数が激減したため、月の節約効果は約3万3000円となり、1年間だとなんと約39万円にもなったのです。
1行家計簿では、常に「やめる」「替える」「減らす」という方法を考えてもらいますが、最初に考えてもらう「やめる」という方法ですぐに改善ができるケースは、正直、あまりないかもしれません。
しかし、改善可能な方法を探していくと同時に、改善不可能な方法も考えて、それを明らかにしておくことによって、「自分にできる改善策は、もうこの方法しかない!」と納得したうえで、改善行動を続けることができます。
(『1行家計簿―――世界一かんたんにお金が貯まる本』より)
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