2016年02月25日
住宅の太陽光発電は得か?損か?
太陽光発電は、数百万円の初期投資がかかる
住宅の太陽光発電は得か?損か?最近、住宅展示場でモデルハウスを見ると、その多くが屋根にソーラーパネルを載せています。また、戸建て住宅に住んでいる人なら「太陽光発電を取り付けませんか?」という訪問営業を受けた人もいるのではないでしょうか。また、テレビではソーラパネルメーカーが頻繁にコマーシャルを流しています。
実際のところ、住宅用の太陽光発電は得なのでしょうか?結論を言ってしまうと、損をする人もいれば、得をする人もいます。
太陽光発電は、設備を設置するのにソーラーパネル代、コントローラーなど数百万円の初期投資がかかるます。その金額を、発電量に応じた「売電(あるいは電気代の節約)」で、賄っていく仕組みです。ここで重要なのは売電の「買い取り価格」です。これが高ければ得をし、安ければ損をします。
ソーラパネルが10年以上順調に発電すれば充分な利益が得られる
買い取り価格を決めている資源エネルギー庁は、「調達価格や調達期間は、各電源ごとに、事業が効率的に行われた場合、通常必要となるコストを基礎に適正な利潤などを勘案して定める」こととしています。つまり、毎年改定される売電価格は、「トラブル無く運用されていたら、ある程度の利益が上がる」という前提で価格設定されているのです。
これは当然、「大もうけはできないようになっている」ということですし、故障などのトラブルがあれば損をすることもあり得るということです。実際、ソーラパネルの値段や買い取り価格は年々変わっていますが、設置工事価格と売電価格から損益を試算してみると、必ず設置後7〜10年くらいで元が取れるようになっています。したがって、設置したソーラパネルが10年以上順調に発電を続けてくれれば大成功、充分な利益が得られるでしょう。 しかし、発電量が低下したり、故障したり、屋根に負担が掛かって雨漏りしたりしたら、設置は失敗、利益が上がらないどころか、出費が増える可能性もあります。損得どちらになるのか、それは10年経ってみないとわかりません。
太陽光発電設置のポイントと注意点
住宅の専門家として、太陽光発電が有利になる設置条件を挙げておきます。
■新築住宅であれば、足場などがあるうちに設置工事ができること。工事費用が節約できます。
■ハウスメーカー自身が太陽光発電を推奨しており、保証やメンテナンスが一本化できること。リスクが減ります。
また、注意すべきことについても挙げておきます
■ソーラパネルを設置した後、住宅の屋根にトラブルが発生した場合の保証責任体制をはっきりさせておくこと。
■ソーラパネルのメンテナンス体制をはっきりさせておくこと。※最低でも10年は使えるように。
個人住宅の太陽光発電については、本格的に設置が始まってまだ数年で、耐用年数をむかえたものは殆どありません。そのため、耐用年数を過ぎた後のソーラパネルの解体、撤去工事にどれほどの費用が掛かるのかなど、はっきりしていない部分も多くあります。 また、買い取り固定期間の10年を超えた例もなく、10年後の買い取り価格もわかりません。これらのリスクを理解した上で、設置についての判断をしましょう。
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