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2018年07月22日

【軍事】〈画像〉ロケット砲が「高機動」をうたうワケ 活用広がる米「HIMARS」と日本の島しょ防衛問題

兵器にとって、必要な時に必要な場所へ展開することができる即応性をいかに確保するかは非常に重要な問題です。
その即応性を見事にそなえた兵器が「高機動ロケット砲システム」、通称「HIMARS(ハイマース)」です。

 HIMARSは、タイヤで移動するいわゆる装輪式車両で、車体後部にはロケット弾の発射装置が設けられています。
この発射装置には、射程数十kmのGPS誘導ロケット弾
「GMLRS」6発や、数百kmもの射程を有する「ATACMS(エイタクムス)」こと
「陸軍戦術ミサイルシステム」1発を搭載することができます。

 HIMARSの最大の特徴はその展開能力の高さで、自力で長距離を走破できることはもちろん、
車体重量が軽いためにC-130をはじめとする各種輸送機によって空輸することもできます。
この空輸可能という点は非常に重要で、たとえば島しょ部など陸路では到達できないような場所にも展開できるため、
世界のどこであろうと必要とされる場所に速やかに展開することができるのです。
そのため、日本が現在直面している島しょ防衛問題とも全く無関係とはいえません。

 現在HIMARSは、おもにアメリカ陸軍と海兵隊で運用されているほか、シンガポールやUAEなどでも採用されていて、
さらにヨーロッパでも採用の動きがあります。

■HIMARSはどう運用されている?

 2000年代はじめからアメリカ軍で運用が開始されたHIMARSは、イラクやアフガニスタン、
最近ではシリアなどにおいてテロリストの拠点に対する攻撃を行うなど、これまでは主として対テロ戦争を戦い抜いてきました。

 しかし現在では、ロシアや中国の台頭を受けてその運用にも変化があらわれてきています。
たとえば、2017年10月にアメリカのカリフォルニア州沖で実施されたアメリカ海軍と海兵隊の合同演習である
「ドーンブリッツ」では、輸送艦「アンカレッジ」の飛行甲板上から海兵隊のHIMARSがロケット弾を発射し、
約70km先の地上標的に見事命中しました。HIMARSが海上の船舶からロケット弾を発射したのはこれが初めてです。

 実は、これは非常に画期的な出来事だったと筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は感じます。
近年アメリカ海軍や海兵隊が敵地に上陸作戦を行う環境は、
先進的な防空システムや地対艦ミサイルの出現によって危険度が増しています。
そこで、遠く離れた海上からHIMARSによってこれらの脅威を排除すれば、敵地へ安全に上陸部隊を送り込むことができます。

 また、遠く離れた場所にいるこうした脅威を発見するために、
海兵隊が導入した最新鋭のステルス戦闘機F-35Bを使用することも考えられます。
F-35Bは優れたステルス性能(敵のレーダーなどに発見されにくくなる能力)をほこり、
かつ搭載する最新鋭のセンサーで敵の現在位置を正確に把握することができます。
つまり、F-35Bが発見した目標の位置をHIMARSに伝え、その目標をHIMARSが攻撃するという連携プレーも考えられます。

 もちろん、HIMARSを発射する際には飛行甲板でヘリコプターなどを運用することはできなくなりますが、
それと引き換えてもあまりある成果を期待できるでしょう。

続きはソースで

アメリカ軍の「HIMARS」こと高機動ロケット砲システム(画像:アメリカ国防総省)。
https://contents.trafficnews.jp/image/000/020/265/large_180704_himars_01.jpg
輸送艦「アンカレッジ」甲板にてロケット弾を発射する「HIMARS」(画像:アメリカ海軍)。
https://contents.trafficnews.jp/image/000/020/266/large_180704_himars_02.jpg
https://contents.trafficnews.jp/post_image/000/026/092/large_180704_himars_04.jpg
https://contents.trafficnews.jp/post_image/000/026/091/large_180704_himars_03.jpg
https://contents.trafficnews.jp/post_image/000/026/088/large_180704_himars_05.jpg

乗りものニュース
https://trafficnews.jp/post/80890




今は、90歳超は普通で100歳超もあり得る長寿時代です。
「そんなに長生きしない」より、長生きした場合のことを考えるべきですし、
「何とかなる」で何とかなるほど老後資金準備は甘くありません。
「考えないようにしている」は、自分の未来から目を背けることです。
貯蓄がないまま老後に突入したらどうなるかを直視して想像してみてください。
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